小動物/小さなペット関連情報

あなたがペットを手放す可能性(11ページ目)

ペットを飼は終生飼養が基本ですが、悲しいことにペットを手放さなければならない場合ともがあります。誰もが持っている「ペットを手放す可能性」を簡単に調べることができるチェックシートをご紹介します。

執筆者:村田 亜衣

8.ペットのための貯金はしていますか?

これは、ペットが治療の難しい病気や治療に何ヶ月もかかる病気になった場合に、治療費の負担に対応できるかどうかの設問です。
健康なペットにかかる費用を考えた場合、貯金が必要とは思えないでしょう。ですが、治療の困難な病気や長期治療が必要な病気になった場合には、私達が1年間でかかる医療費よりも多くの医療費を必要とすることがあります。ペットのための貯金が何もない場合、この医療費の負担に対応できず、ペットを手放してしまう可能性があるでしょう。

病気のペットを手放す方は、自分がまわりからどう見られるのかわかっているのだと思います。新しい飼い主を探すことなく行政に引き取らせたり、どこかに捨てたり(遺棄)される場合が多いです。

ここで、ちょっと考えてみてください。
自分が病気のときって、その病気が重症だったり長引いたりするほどに心細くなるものではないでしょうか?
そして、その心細いときに家族にどこかの施設に入れられたり、どこだかわからない場所に捨てられたりしたら、あなただったらどう感じますか?

ペットを捨てることは、当たり前ですがいけないことです。ましてや病気のペットを捨てるというのは、いかに冷酷な、愛情の薄い人間であるかを証明しているに他ならないと私は思います。

病気のペットの看病は、金銭的にも精神的にも負担となることがあります。でも、どうか病気で苦しんでいるままの状態で捨てたりせずに、病気を治して新しい飼い主を探すようにしてください。治せる見込みのない病気であるならば、苦しい決断ですがかかりつけの動物病院で安楽死について相談してください。安楽死は誰だって選択したくない選択肢ですが、病気のままどこかに捨てられ、苦しみ、飢え、飼い主家族を思って寂しい思いをしながら亡くなるよりは、飼い主の腕の中で眠る方がペットにとってはいいのかもしれません。

ペットが病気になっても金銭的な対応がとれるように、ペット用の貯金をしていない人は今日からでも始めてください。また、ペットの保険について調べ、加入することを検討するのもいいでしょう。病気が理由でペットを手放すことは、飼い主にもペットにも苦しいことだと思います。そんな苦しい選択はしないですむようにしてください(注:動物病院によっては、治療費の分割支払いをさせてくださる場合があります。今手元に治療費がないから、と治療をあきらめる前に動物病院に相談してみてください)。

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