ペットを子供の友達にするもしないも、親次第かもしれません。 |
望まないことを教えていませんか?
冒頭で書きました行政の方は、「情操教育が終わったから」と引き取りを依頼して来た人に対して、「大人になったら捨てろ」と子供に教えていることになるのではないかと危惧していました。時々思うのですが、頭でっかちじゃない分、子供は大人よりもよくまわりを観察しているのではないでしょうか? そして、観察して知ったことを素直に取り入れているように思います。ですので、正当な理由がないのにペットを処分する親を見ていれば、子供が「自分の都合だけでペットは処分していい」と学ぶおそれは高いと思います。親から、自分の都合だけでペットを処分していいとを教わってしまうのかもしれません。
まだほかにもあります。電話でいかに自分がペットが好きでペットのことを考えているかを話していた親が、ペットの世話をたいしてしないのを見ていれば、都合よく嘘をつくことを学ぶことができてしまうでしょう。
特に犬を飼っている場合にあるのですが、しつけでちぐはぐな面(「おすわり」と犬に命令したときに、おすわりをしてもしなくても褒めるようなしつけ)を見せていれば、子供は「親の言うことは気が向いたときだけすればいい」と学ぶことができてしまうでしょう。親だけでなく、誰から言われたことに対しても、気が向いたときだけするようになってしまうかもしれません。
情操教育のために必要な「親という鏡」
子供は、親を見て育ちます。ペットを飼おうが塾に通わせようが、子供は親を見て育ちます。
ですので、情操教育をしたいのならば、親がしっかりしないといけないと思います。
子供にとってペットがどういう存在になるのか、決めるのは子供自身ですが、選択肢を作るのは親だと思います。親の行動や言葉が、子供にとっては選択肢になると思います。
情操教育が目的でなくてもかまわないのですが、ペットを飼うということで子供には学ぶチャンスを与えることができますので、どうぞそのチャンスは有効に利用してください。親がどうペットと接し、家族がどれだけペットのことを話し、子供の話をどれだけ聞けるか。それが子供がペットを飼うことから学べるかどうか、子供の心を育てられるかどうかのポイントだと思います。
子供が見習いたくなる親でいること。
それが一番の情操教育ではないかと思います。