私が初めてフェレットを飼ったのは、今から6年ちょっと前。
うちの猫たちが大ゲンカをしており、新しい動物、それも見たこともないフェレットが加われば、それによってケンカから気がそれるのではないか、というすごく失礼な理由からでした。
(この大ゲンカはフェレットが来た後も続き、約1年かけて解決となりました)
私が最初に飼ったフェレットは、「世話が大変」という理由から里親を探していた子でした。
それまでにも調べたことはあったのでフェレットについて知ってはいたのですが、体臭が強い動物だというイメージが強く、また、猫より小さい動物を飼うのは子供のとき以来だったのでものすごく不安でした。
ところが・・・。
初日はケージから出さないでいようと決意していたにも関わらず、あっさりその決意が崩れてしまうほどに可愛い動物であったフェレットは、その好奇心旺盛な性格から初めて会ったであろう犬や猫にも屈することなく、私の心配をすべて無駄なものとして、すぐに家族の一員になりました。
臭いと思っていた体臭は、確かに犬や猫とは違うものでしたが気になるほど臭いものではなく、簡単にトイレを覚えてくれ、私の努力などゼロに等しい手間で我が家のルールをどんどん覚えていきました。
うちに限って言えば、犬・猫よりよっぽど世話は簡単です。
好奇心旺盛で遊び好きなこのフェレットは、洗濯機の排水ホースをボロボロにしてくれたりしましたが、私の生活をより楽しいものに変えてくれ、誰に対してもフレンドリーでいつしか我が家の人気者になっていました。
あれから6年ちょっとたち、うちには2代目のフェレットがいます。
フェレットに関しては、私は皆さんに自信を持って言えます。
こんなに素敵なペットはいません。
▼フェレットってどんな動物?
今から十数年前、フェレットは「ヨーロッパケナガイタチ」としてペットショップで扱われていたりしました。
実際にはヨーロッパケナガイタチではありません。ヨーロッパケナガイタチを改良して作られた動物だと言われています。
ペットとしての歴史は古く、18世紀の絵画にも登場しているフェレットは、昔は狩りの道具としても使われていました。うちの子には狩りなんて無理よ、と思う方もいるかもしれませんが、フェレットの細くしなやかな身体は巣穴に潜りこむのには最適で、好奇心の強さは狩人向きでもあるんです。
現在ペットショップで売られているフェレットはいくつかの外国ファーム(ブリーダー)で作られている子達です。聞きたくないかもしれませんが、是非飼い主さんに知っておいて欲しいことのひとつに、繁殖用のフェレットのことがあります。ファームによるのではありますが、繁殖用の子をボロボロになるまで繁殖に使い、使い捨てにしているファームもあります(これはフェレットに限ったことではありません)。私達人間が妊娠・出産でかなり体力を取られるのと同じように動物たちも体力を使います。簡単に言ってしまうと、繁殖させる回数が増えれば増えただけ弱るのも早くなるんです。
ファームによっては1頭の繁殖回数を決めていたり、繁殖後はペットとして寿命をまっとうできるようにしているファームもあるそうなんですが、子供を産むだけで一生を終えるフェレットもいること、そういう親フェレットがいるからこそ私達のペットであるフェレットが誕生していることは、是非知っておいて欲しいと思います。
フェレットは学名をMustela furoといいます。
肉食目(Carnivore) |- イタチ科(Mustelidae) | |- イタチ属(Mustela) | | |- フェレット(Mustela furo) | | |- クロアシイタチ(Mustela nigripes) | | | |- ラーテル属 | |- アナグマ属 | |- スカンク属 | |- カワウソ属 | |- 猫科(家猫やライオン、トラなど)
フェレットは肉食獣ですので、繊維質の消化は得意ではありません。
また、フェレットは生後6か月の間に身につけた食性を維持するとも言われております。
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