「ザ・チンチラ」 の著者にお話を聞いてきました！　飼い主さんに知って欲しいこと

多くのチンチラの飼い主さんに喜ばれている本「ザ・チンチラ」の著者、 リチャード・ゴリス博士は、横浜市大で教授をしていらっしゃいまして、 実に多忙な先生です。にも関わらず、お忙しい中時間を作って頂き、 簡単なインタビューに答えてもらいました。

ゴリス博士は、チンチラだけでなく犬（秋田犬）と 蛇やトカゲ、亀等の爬虫類（数十種類）も飼っており、 種類を問わず、動物に対する愛情の深さを感じられる先生です。
チンチラに関しては、工夫を凝らしたケージ施設を見るだけで 彼らのことを考えていることが一目瞭然でした。

Ｑ． 「ザ・チンチラ」はチンチラの飼い主さんが待ち望んでいた飼育書だと思うのですが、 どうして今、チンチラの飼育書を書こうと思ったのですか？ Ａ． 何年も前から書きたいと思っていましたが、出してくれる出版社がなかったし、出してもいいと言った社とは条件が折り合わず、書けずにいました。今回、誠文堂新光社と条件が折り合い、こうして書くことができました。
Ｑ．チンチラの飼い主さんに特に知って欲しいということはありますか？ Ａ．チンチラにはスキンシップが必要だが、抱かれるのは嫌い。抱き犬では ないのだから、それを忘れずに接して欲しい。
それから、非常に金がかかる覚悟が必要です。特に温度条件を備 えるのには金がかかるので、そこは飼う前から覚悟して欲しい。
Ｑ．チンチラの飼い主さんに気をつけて欲しいことはありますか？ Ａ．生野菜、種類、動物蛋白は毒になるということ。
野菜、フルーツ、干したパンなどはいいおやつになるが、あくまでもおやつ程度に与えるようにして欲しい。
Ｑ．チンチラの飼い主さんにこれだけは間違えないで欲しい、ということはありますか？ Ａ．なるべく単独（ケージ一つに一匹だけ）で飼った方が安全だということ。
Ｑ．「ザ・チンチラ」では野生のチンチラについてかなり詳しく紹介されておりますが、 私たちが野生のチンチラに対してすべきことは何だと考えていらっしゃいますか？ Ａ．インターネットのサイトがあるから、それを通じて野生のチンチラの知 識の高揚に努めて欲しいです。
Ｑ．野生のチンチラを見たことはありますか？ Ａ．ありません。現地へ行くのには数週間と多額の金が必要なので、簡単に行くことができずにいます。
Ｑ．ゴリス博士が考えるチンチラの一番の魅力は何でしょう？ Ａ．知能の高いことと長生きしてくれること。 以前、ゴリス博士が講師を努める動物に関する講習を聞いたことがあるのですが、 博士はチンチラのベビーたちの写真をスライドで見せながら、 「これを可愛いと思わない人は帰っていいです。」と言われたのを覚えていたりします。
チンチラが可愛くて、愛しくてしょうがない、そんな印象を持ちましたが、 話しをすればするほど、チンチラに対する愛情が伝わってくるように思います。
Ｑ．ゴリス博士のところで一番長生きしているチンチラの年齢を教えて下さい。 Ａ．現在２１歳１匹と２０歳２匹。
Ｑ．これまでに経験したチンチラの病気を教えて下さい。 Ａ．他人から預かった個体の不正咬合、加齢による白内障、そして心不全（死亡時）。
Ｑ．中でも一番大変だった病気は何でしょうか？ Ａ．不正咬合。これはもらったときにすでに始まっていたと思われるのですが、事実上手のつけようがありませんでした。
Ｑ．チンチラを飼う上でしている工夫がありましたら教えて下さい。 Ａ．別室ではなく常に目が届く居間で飼っています。 ゴリス博士のお宅では、リビングの壁面にチンチラのケージがマンションのように並べて設置してあり、 常に見えるようになっていました。
Ｑ．チンチラの飼い主さんに対してコメントがありましたらお願い致します。 Ａ．長いつきあいと多額の出費の覚悟がなければ、飼わないこと。そうでないと、チンチラ・飼い主ともに不幸になります。
Ｑ．チンチラを扱う業者さんに対してコメントがありましたらお願い致します。 Ａ．正しい飼育技術を自分で身につけていなければ、取り扱わないこと。十 分に勉強して、正しく指導できる立場になるように努めて下さい。 昨年の夏、店先にケージを並べられているチンチラの話を聞いてしまったりしました。
また、店内であっても見せるためなのでしょうが隠れる場所（巣箱）の無いケージに入れられている子や 大声で鳴いていたり落ち着けずに動き回っている動物の横にケージを並べられている子というのも 見たことがあります。
ペットショップは一番飼い主に指導できる場所なだけに、 お店にいる子の健康管理をしっかりと行い、 不幸なペットが増えないように適切な指導をしてもらえるようになって欲しいと思います。

是非とも多くのチンチラの飼い主さんに読んで欲しい本「ザ・チンチラ」。
今回誠文堂新光社とゴリス博士のご好意により、 この本のサイン本を３冊プレゼントできることになりました。 希望する方は、メールアドレス、ペット飼育の有無（飼っている方は種類も）、小動物ガイドサイトへのコメントを書き、 3月20日までにsmallanimal@im.allabout.co.jpに申し込んで下さい。
後日、当選者に連絡致します。

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