小動物/ウサギの飼い方

ラビットセミナーのご報告(後編) 飼い方で病気を予防しましょう!(2ページ目)

ラビットセミナーのタイトルでもあった「 飼い方で防げる病気 」。 知っていれば予防できるものが多くあると思いました。健康なうさぎさんでいられるように、頑張りましょうね♪

執筆者:村田 亜衣

スナッフルパスツレラという菌により起きる病気です。
買ったときにすでに感染していることもありますので、飼い方で100%防げる病気ではありません。 けれども、重症にならないように温度差の少ない環境を作りましょう。 特に春・秋は朝晩と昼間の温度差がありますので、温度管理に注意して下さい。 (アナウサギは穴で暮らすウサギですので、温度差のある環境に弱いです)

同じパスツレラによる病気に斜頚があります。
早期治療で確実に治せますので、気が付いたらすぐに動物病院に連れて行ってあげてください。

腹筋は弱いのだけれど背筋力の強いウサギは、その背筋力で自分の背骨を痛めてしまうことがあります。
驚いてパニックになったときに足がひっかかったりしないよう、床に足がひっかかるような物(ループ状の絨毯等)はひっかからない物に変えるかカバーするかしましょう。また、嫌がるものには慣らしていき、驚く機会が減るようにもしていきましょう。

▽胃腸の病気
カルシウムの吸収率が高いウサギはカルシウム含有量の多いフード・おやつを与えていると結石(カルシウムの結石)ができることがあります。ペレットはカルシウム含有量が0.8%以下のものを選ぶようにして下さい。また、野菜もカルシウム含有量の少ないものを与えるようにしましょう。
結石の症状は、血尿や排尿困難です。毎日チェックし、早期発見できるようにしましょう。

血尿を症状とする他の病気には、子宮水腫等子宮のの病気があります(2歳以上のメス)。
メスウサギは避妊手術で子宮系の病気を予防する方がいいと思います。
避妊手術は生後4~6ヶ月に行うのが理想です。

▽歯の病気
ウサギの前歯は1週間に2mm伸びます。
ケージを齧って引っ張ったりして前歯の伸びる方向がズレてしまった場合には、放置しておくとあっという間に口内を傷つけることになってしまいますので注意して下さい。

奥歯の不正交合はすごく多い病気ですが、子供の頃から奥歯をよく使う干し草を多く与えることで防げます。 (干し草を食べるとき、奥歯を横に大きく動かして咀嚼するので不正交合を防げるのです)

歯の根っこ部分の膿瘍は歯の根元部分に膿がたまって起きる病気です。
食べるときに上下に力が強くかかるハードタイプのペレットばかり食べているとなりやすいです。

歯の病気は食事で予防できます。
体重の1.5%をペレットとし、後は干し草といった食事内容にするといいでしょう。 ペレットは歯への負担がより少ない小粒のソフトタイプのものがおすすめです。 干し草はうさぎの状態に合わせてたんぱく質や繊維質の含有量から選ぶといいでしょう。

ウサギは幼児期に食べたことのないものは大人になっても食べません
子供のときから食べさせたいものを与え、味を教えておきましょう。

食事に関して言うと。
フードのカロリーが高く、たんぱく質が多いと腸炎を起こすことがあります。
澱粉・糖分が多く繊維質が少ないと盲腸内細菌による発酵が増加しすぎ、 腸内に病原微生物が増殖し、腸毒素血症を起こすことがあります(特に子ウサギは要注意!)。
繊維不足は過剰なグルーミングを招き、ヘアボールを増やすことがあります。
繊維質は取りすぎて困ることはありませんので、たっぷり与えましょう。 野菜を与える場合には、食品成分表で野菜に含まれる栄養素・含有量をチェックしましょう。 市販されているサプリメントを与える場合は、必要以上の量が身体に蓄積されてしまうビタミンAやD(脂溶性ビタミン)、カルシウムが含まれていないものを選びましょう。

Page1: 皮膚病
Page3: 皮膚病の予防
★前編: ウサギについて
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