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アオノドキールカナヘビ

決してメジャーな種類が多くないカナヘビの第11弾です!やっぱり、たぶんみんな知らない美種・アオノドキールカナヘビです!!

執筆者:星野 一三雄

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アオノドキールカナヘビ

学 名Algyroides nigropunctatus別 名:-英 名:Blue-throated Keeled Lizard, Dalamatian Algyroides分 布:アドリア海とイオニア海東岸域のバルカン半島西岸(イタリア北東部からギリシャ南西部)全長:20cm前後

バルカン半島の西部に分布するヨーロッパの小型のカナヘビです。

本種が属するキールカナヘビ属Algyroides は4-5種が知られていて、本種は基亜種Algyroides nigropunctatus nigropunctatus とイオニア海のケファロニア島の個体群であるA. n. kephallithacius の2亜種に分けられているようです。

名前からわかるように、背面の鱗には目立ったキールが発達し、ややゴツゴツした印象を受けます。また成熟したオスは喉が金属光沢のある青色に染まり、さらに腹部はオレンジ色に、体側には青色のスポットが出現します。メスは全身が褐色ですが、やはり腹部はオレンジ色がかるようです。

生息環境は草原や開けた森林などさまざまな環境で、昼間は岩の上で日光浴をしている姿が観察されます。

昆虫などを食っていますが、繁殖生態についての情報は、見つけられませんでした...しかし、卵生でドイツなどでCB化されているようですから、一般的なカナヘビ科の種類と、そう大差はないと思われます。

非常に美しいカナヘビで、ぜひ屋外で飼育して本来の素晴らしい体色を発色させてみたいものです。

EUで繁殖された個体が流通することがありますが、非常に稀で、小型のトカゲとしては高価な種類です。

ただ、軽微ではありますが、レッドリストに掲載されていて、減少が危惧される種でもありますし、やはりモノがカナヘビなので、きちんとした環境と栄養のバランスで飼育する必要がありますから、決して初心者向けではありませんが、こういう素晴らしいカナヘビがいることは知ってほしいものです。
アオノドキールカナヘビ
撮影協力:Herptile Lovers
赤っ恥をかかない程度の知識
  • バルカン半島の西側にのみ生息する
  • 小型のカナヘビ
  • まず流通しない
  • 名前の通りオスは喉が青くなり、非常に美しい
飼育の基本情報飼育容器60cm以上の爬虫類専用ケースでいい。床面積を広くとれるようにする温度基本は無加温だがホットスポットを設置し温度勾配を作る。容器下にフィルムヒーターを敷く照明爬虫類用の紫外線灯やバスキングランプが必須。できれば直射日光で日光浴をさせる床材本質的にはヤシガラ土など多少湿度を保持できる素材を厚めに敷くのがいいが、清潔さなどの点で問題もある容器内レイアウト幼体時はシェルターを設置する。水容器は大きめのものを設置する餌昆虫食基本的な世話陸生のトカゲの飼育法
  • 幼体時は低温と乾燥に十分に注意する
※生態等の情報は「爬虫・両生類ビジュアルガイド トカゲ2(誠文新光社)」と海外サイトを参考にしました。

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