6.小さすぎない
小さい個体は、かわいらしいし場所もとらないから、と考えがちですが、とにかく小さい個体は「小さいエサ」を準備するのが大変です。それと何より、万一のトラブルの時にひとたまりもなくダメージを受けて命を落としてしまうことにつながります。特にヘビは少なくともピンクマウスSサイズを楽に呑めるくらいの大きさの個体を選びたいところです。
それに「小さいのを育て上げて大きくしたい」という願望は、そのまま「自分で繁殖させたい」というモチベーションにつながりますし。
7.元気がない
もちろん元気がない個体は、なんらかの理由があるわけで、初級者は手を出さない方がイイに決まっています。最後に、グループごとに「元気がない個体の特徴」の例をあげてみましょう。
・カメ類
水生ガメの元気な個体は、さかんに力強く泳ぎ回っていたり、日光浴の時に気持ちよさそうに後ろ足をピンと伸ばしていたりします。ですから逆に元気がない場合は、ずっとプカプカ浮いてしまっていたり、活動時間のはずなのに目を閉じっぱなしだったり手足と頭を引っ込めたまま陸地で乾いていたり、などの個体は元気がない場合が多いでしょう。
一方、リクガメはエサを食べるとき以外はあまり動き回りませんから、元気さを判断するのは難しいです。やはりエサを入れた時に、他の個体は群がってくるのに、エサに近づいてこない個体は元気がないのでしょう。
・トカゲ・ヤモリ類
トカゲは種によって活発な種類とそうでない種類がいますので一概には言えません。
例えば樹上性なのに木の上にいない、というのは登る気力がない個体である可能性があります。つまり、その種類を個性づけるような本来の生活パターンを行っていない個体は何か問題があるのかもしれないということです。地表性ヤモリの場合は「シェルターに入っていない」とかがこれに当てはまります。
あと、こんな「いかにも」な個体を並べるようなショップはないと思いますが、手に持った時にほとんど動かず、あるいは弱々しく動いて背腹を逆さまにしても動かない、というのは明らかに元気がない個体でしょう。もちろんフトアゴヒゲトカゲやヒョウモントカゲモドキなどのように持たれることに慣れているような場合は別ですが。
・ヘビ
ヘビの元気は、トグロの巻き方で判断するのがいいでしょう。やはり元気な個体はトグロも隙間のないキレイな形になりますし、ほどよく筋肉が緊張しているのがわかるはずです。ですから元気がないヘビのトグロは、隙間だらけで力のないゆるんだ輪ゴムのような印象になっています。
・両生類
えっと...両生類の元気ってなかなか難しいです...だいたい両生類は元気がないって見た目でわかるくらいになっている時って、死んでしまう直前ですから...スミマセン。
というわけで、なんだかひどく長くなってしまいましたが、個体選びのポイントというのがおおむねご理解いただけたのではないでしょうか?
ただ、結局は最初に書いたように「自分の気に入った個体」を選ぶことが一番大切なんですよね。
一期一会の神様が、せっかく作ってくれた運命の出会いなんですから!
みなさんにも素晴らしい一期一会がありますよう、心から祈念申し上げます!
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