いや、素晴らしいですね。本当に。
こうやって、世界が驚愕するようなニュースが、まだまだこの両爬の世界には存在することが。
2008年8月3日にBBCニュースで流れた「世界最小のヘビが発見された」は、そんなニュースでした。
それでは、いつものようにこのニュースを解説させていただきます。
ニュースの概要
ペンシルバニア州立大学のBlair Hedges博士が7月に発表し学術誌Zootaxa誌1841号に掲載された論文「At the lower size limit in snakes: two new species of threadsnakes (Squamata: Leptotyphlopidae: Leptotyphlops) from the Lesser Antilles」によると、2006年にカリブ海の東側にある小アンティル諸島のバルバドスとセントルシアでそれぞれ見つかったホソメクラヘビ科のヘビが新種であることがわかった。
メクラヘビの仲間(写真はブラーミニメクラヘビ) |
そのうちバルバドスで発見されLeptotyphlops carlae バルバドスホソメクラヘビと命名された種類は最大全長が104 mmで、これまで知られているヘビの中でもっとも小さいということがわかった。
と、まあ、こういうことです。
また、この種は1個の卵を産み、その孵化した幼体の大きさが成体の半分の大きさであることもわかった、と伝えています。
さらにちょっと詳しく解説すると、この周辺ではこれまでLeptotyphlops bilineatus という種類のメクラヘビが発見されていたのですが、外部形態の小さな差やDNAの解析の結果から先のL. carlae とL. breuili セントルシアホソメクラヘビの2種が新種として記載された、ということで、論文はさらに、体が小さいということ、孵化幼体が大きいということの意味などを考察しているようです。
そもそも「世界最小の生き物」というのは定義付けが難しいのでは、という疑問は置いておくとして、某大型ポータルサイトのこのニュースのリンク先を開いた瞬間に「やっぱり」と思って、ちょっと興奮が半減してしまったのは私だけではないでしょう。
だって、モノが「メクラヘビ」なんですから。
さて、いつものようにここから先は、一般の方だけではなく両爬ファンも興味を持ってもらえるようなお話をしましょう。