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オオアタマヘビクビガメ

曲頸類の第32弾はもう、すでに幻とは言えなくなっているオオアタマヘビクビガメです!!

執筆者:星野 一三雄

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オオアタマヘビクビガメ

学 名Acanthochelys macrocephala別 名:マクロケファーラ英 名:Pantanal Swamp Turtle分 布:パラグアイ、ボリビア、ブラジル、アルゼンチン甲長:最大23.5cm

南米のヘビクビガメ属Acanthochelys で最大の種です。

背甲は暗褐色から黒褐色で、まれに明褐色の個体もいますが斑紋等はありません。腹甲は幅が広く、黄色をしていますが各甲板の継ぎ目に沿って黒色の斑紋があります。

頭部は幅が広く、特にメスでは名前のように頭部が大きくなる個体が多いようです。頭部の背面は暗色をしていますが、下あごは黄色からオレンジ色になっていて、黒色の斑紋が入ります。上の写真のような小さい幼体は腹面から下あごにかけてオレンジ色が強くなっています。

池や沼、湿地、あるいはゆるやかな流れの水路などに生息しています。食性は肉食ですが、特に巻き貝を多く食っていると考えられています。

雨季の終わりにあたる4-5月に産卵を行い、12-3月にかけて孵化をすることが知られています。

1クラッチで4-8個の28-32.5×25.8-31mmの卵を産み、孵化した幼体は38mm程度の大きさです。

少し前までは洋書でもまともな写真がなく、流通もほとんどなかったようですが、最近は少数ながらヨーロッパで繁殖されたCBが流通するようになり、その全貌が明らかになってきたようです。

もっとも私が苦手とする分野の一つが、南米の曲頚類で、なかなか魅力まで語ることができません...しかし撮影させていただいたショップさんでエサの小魚を追って、首を長く伸ばしてガンガン泳いでいる姿は愛らしいというか、頼もしい感じがしました。やはり首が長い曲頸類は泳がせてなんぼか、と。

オオアタマヘビクビガメ
撮影協力:オーナーズフィッシュ
赤っ恥をかかない程度の知識
  • 南米の比較的広い範囲に分布する
  • 首に棘状の突起がなく、長いことが一つの特徴
  • ほとんど流通しないが、ときどき少数のヨーロッパCBが流通する
  • 非常に高価
  • 飼育自体はそれほど難しくない
  • 自然での生態はあまりわかっていない
飼育の基本情報飼育容器60~90cmクラスの水槽や衣装ケースなど温度特に必要ないが、25℃程度に保温をした方がいい照明紫外線入りのバスキングランプが必要ろ過できれば、外部式フィルターと上部フィルター床材(底砂)サンゴ砂などはアルカリ性に傾くので不可容器内レイアウト泳げるくらい水深は深くてよい。陸場は流木を利用する。流木は水中にも組むこと餌配合飼料を食うのならば、配合飼料でよい。メダカやアカムシなどから餌付ける基本的な世話
  • 換水は週に一度、3分の2程度
  • 2週に1回は全換水
  • 全換水時にブラックウォーターを利用
  • 週に1度、強制的に乾燥させ甲羅干しをする
  • ※「飼育の基本情報」は「ビバリウムガイドNo.22」「爬虫・両生類ビジュアルガイド 水棲ガメ1(誠文堂新光社)」、海外サイトを参考にしました。

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