星野流・北米駄鼠蛇道・其ノ参・飼育初段
北米のコモンラットの飼育は、いわゆる普通のヘビの飼育法です。この辺とか、このあたりの記事を参考にしてください。
要するに、フタのしっかりできるケースを用意して、床材とシェルター、水容器を設置。寒い時期はシートヒーターでケージの底面半分を加温し、照明は不要。週に1度くらいの割合でマウスを与える。ということです。
今回、紹介したラットスネークは基本的に丈夫で飼育しやすいため、餌を食わないということはまずありません。
飼育弐段・・・容器
やはり、北米駄鼠蛇道はワイルドにこだわりたいところ!千石先生ゴメンなさい...で、運良くでっかくて元気の良いアダルトにでも巡り会えた場合は、ケースは大きめのモノを用意しましょう。
WCの成体は、実に執拗に脱走を企てますので、鼻先がこすれてつぶれてしまうことが多いようです。1m以上のサイズでは、70cmクラスの衣装ケースや60cmクラスの爬虫類専用のガラスケースを用意しましょう。
飼育参段・・・幼蛇
確かに1歳以上の個体、いわゆるイヤーリング以上ならば、飼育しやすいのですが、実はコーンなどと同様に孵化したてのベビーは、想像以上に華奢です。実はコモンラットスネークの幼体というのは、小さすぎて死なせてしまう失敗例が多いのです。もしも選べるのならば、なるべく育った個体を入手しましょう。
どうしても、華奢なベビーから飼育する場合は、とにかく餌も小さめで、ピンクマウスSをさらにカットして与える工夫をしましょう。
大きすぎて、一度吐き戻しをしてしまったら、その個体は育たないと覚悟する必要があります。
飼育四段・・・繁殖
やはり、ノーマル個体などがアメリカから輸入されることなどに期待はできませんから、我々の手で繁殖をさせてしまいましょう!繁殖を狙うためには、何よりもガンガン餌を食わせて大きくすることと、冬季にガツンと「冷やす」ことが大切です。恐れずに冷やす。これが繁殖への道です。
ヘビの冬眠に関しての記事
飼育師範代・・・実はクセがある
飼育しやすい、丈夫だ、などと言っていますが、実はコイツら、特にWCはクセがある個体も多いのです。やはり四季がある地域で生まれ育っているからでしょうか、結構「食いムラ」があります。
ガンガン底なしに食うと思ったら、急に食わなくなったり、と。
そのためには、とにかく食う時期には徹底的に食わせる必要があります。で、食わなくなったら食うまで、じっと我慢する、と。
あるいは、必要ならば強制給餌も必要になるかもしれません。
しかし、このクセこそがヘビ飼育の楽しみとも言えるのです。
ヘビ飼育の醍醐味は、緊張感と開放感。これを楽しめずして北米駄鼠蛇道は語れません。
こんなに奥が深く、そしてコストパフォーマンスが高い。
まさに、我々プロレタリアートの味方である、北米のコモンラットスネーク・オブソの面々。
ネズミ年の今年こそ、この素晴らしき駄ヘビ・コモンラットスネークの世界に足を踏み入れてみませんか?
あー、ビンボ臭い記事になってしまったー。
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