フロリダスッポンの基本情報
撮影協力:Endless Zone
学 名:Apalone ferox別 名:-英 名:Florida Softshell Turtle
分 布:アメリカ合衆国南東部のフロリダ半島周辺甲 長:オス15-32cm メス27-50cm 最大62.6cm
幼体時の斑紋が非常に美しいアメリカのスッポンです。
メスが非常に大型になり、甲長だけで最大60cmに達することもあるようです。成長すると全身がやや明るい灰褐色から黄褐色になりますが、下顎から首筋にかけて明色の斑紋が残る個体が多いようです。幼体時は下の写真のように背甲の地色が緑がかった褐色で暗色のスポットが多数入ります。さらに甲の周縁はオレンジ色に縁取られています。頭部と四肢には明色の不規則な斑紋が入り、吻端から目を通って下顎と首に黄色いラインが走っています。腹甲は、幼体時は背甲と同じ暗褐色ですが、成体になると全体がクリーム色一色になります。
背甲の前縁に大きなイボ状の突起が発達することも特徴です。
幼体 写真提供:Endless Zone |
止水域を中心に、さまざまな水環境に生息しており、海水の影響が見られる河口付近でも見かけることがあるようです。基本的には水深が比較的深く、水底が砂や泥の場所で首だけを伸ばして体は砂に潜って生活しています。昼に陸地に出てきて日光浴をする姿も見られますが危険を察知すると素早く水中に逃げ込みます。
肉食が強い雑食で水生昆虫や魚などさまざまな水中生物を食べています。また共食いも観察されているようです。
オスは12cm、メスは28cm程度に達すると性成熟し、3月後半から8月前半にかけて砂地に深さ13cmほどの穴を掘り、1クラッチあたり4-38個(平均17-22個)の卵を産みます。卵はほぼ球形で直径24-34mmほどで1シーズンに5-6回ほど産卵します。
60-70日ほどで甲長36-44mmほどの仔ガメが孵化します。
幼体のかわいらしさは、ただでさえかわいらしくて魅力的なスッポンの子どもを、さらに愛らしく見せるため非常に魅力がありますが、アメリカ大陸で最大のスッポンですので、最終的には大規模な飼育設備が必要になります。
さかんに養殖されていますので、かわいらしいCBベビーがコンスタントに流通しており人気があるスッポンです。
ミシシッピアカミミガメと同様に特定外来生物法で「要注意外来生物」として指定されています。
赤っ恥をかかない程度の知識
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フロリダスッポンの飼育方法
飼育容器大きめの水槽や衣装ケースなど。
温度
観賞魚用のヒーターとサーモスタットで20~25℃に保温する
照明
紫外線入りのバスキングランプが必要。ホットスポットは35℃程度
ろ過
できれば外部式フィルターと上部フィルター
床材(底砂)
目の細かいパウダー状の砂を必ず厚めに敷く
容器内レイアウト
背甲が完全に隠れる高さに砂を敷いて、砂に潜って首を伸ばして呼吸ができる水深。腹甲が傷つかない素材の陸場が必要
餌
肉食性だが配合飼料でよい
基本的な世話
いわゆる水生ガメの飼育法ポイントは
- 必ず砂に潜るので皮膚を傷つけないパウダー状の砂を厚く敷く
- 必ず陸地を作る
- 皮膚病に注意する
- 咬みつかれないように注意して扱う
- など
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