爬虫類・両生類/爬虫類・両生類関連の法律

改正動物愛護法下での売買

2006年6月の改正動物愛護法施行から5ヶ月。その間にもイベントがあったりと盛んに爬虫類の流通は行われていますが、それまでと何が違うのでしょう?今回も法律をわかりやすく解説します!

執筆者:星野 一三雄

全国の両爬ファンの皆さん、コンニチハ!

久しぶりの法律関係の記事です!
今回は、去る2006年6月1日から施行された、いわゆる「改正動物愛護法」によって大きく変わった生体の販売および購入の方法に関して解説してみましょう。

これって、イマイチよくわからなかったんですけど、先日の「ぶりくら市2006」で、私も「届け出業者」として、実際に生体を販売してみてようやく実感として捉えることができましたので、解説できるようになったのです。

結論めいたことを最初から書いてしまうようですが、要するに私がここで訴えたいのは「ちゃんと法律を守る『購入者』であるために、ちゃんと法律を守る『販売者』から購入しましょう」ということです。
ここ数年、両爬飼育を取り巻く社会の情勢は激変して、必ずしも私たち飼育愛好家にとって追い風とはなっていません。今こそ、私たち飼育者も販売者も、誰からも文句を言われないようにエリを正して正々堂々と両爬を楽しめるようにしていきたいものです。

改正動物愛護法下での動物取扱業

実は、改正前から決まりはあったのですが、ほぼ有名無実であったのが
動物の販売は動物取扱業者だけ
だったのです。改正前の法律では第8条に、要するに「動物を販売するならば都道府県知事等に届け出をしなくてはならない」旨が明記されていました。
私だって「ぶりくら」や「HBM」で無届けで販売していたのですから、違法行為と言われても言い返せなかったわけです。でも、なぜかわからないんですが、あまりこれに関しては厳しくなかったんです。

しかし、改正法では「届け出」制が「登録」制(言い換えれば許可制)になり、厳しくなりました。

この法律の下で、動物取扱業者つまり販売者が守らなくてはいけない「義務」は、実はそう多くありません。まとめると以下の3点でしょう。
・動物取扱責任者を設置する
・登録は5年ごとの更新を行う
・申請事項に変更があった場合は届け出る

これらを守らなかった場合は、即摘発されて罰則の適用、なんて事態もあり得るのです。

しかし、法律には「義務事項」よりもややレベルの低い「遵守事項」というのがあります。
「遵守事項」は守らなくても、即摘発というようなことはありませんが、「指導」「勧告」「命令」の順で監督省庁からの処置がなされ、その命令に従わなかった場合は罰則が適用されるようになっています。

この「遵守事項」こそが「販売者」だけでなく、私たち「購入者」も大きく関わってくることなのです。
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