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ビバリウムガイドNo33のススメ

現在の日本の両爬界を語る上で欠かせない、No1雑誌「ビバリウムガイド」。そのNo33がついに発売です!かねてから言われていたようにスゴイ情報量の飼育カタログでした!

執筆者:星野 一三雄

全国の両爬ファンのみなさん、コンニチハ!

もう、みなさんご存じでしょうが、おなじみ「ビバリウムガイド」誌のNo33が発売されました。

もう、これがスゴイ本なので、今回は記事でババーンと紹介しちゃいます!

ビバガのこれまで

もはや両爬飼育者の必携の書と言っても過言ではないビバリウムガイド。もちろん私にとってもバイブルであり、参考書であり、そして言葉にするのもおこがましいですが目標である本です。

8年前にNo1が発売されたときは、全285種の両爬そして蟲を紹介し、各グループの飼育方法を紹介している飼育カタログでした。(実は、このNo1を、私は紛失してしまったみたいで、どこを探してもないんですよ...)
それからNo32まで、常に日本の両爬飼育界を牽引し続けてきた雑誌であり、きっとビバガがなければ、日本の両爬飼育者の数ってもっと少なかっただろうなぁ、と思います。

ビバガの魅力というのは数を上げればキリがないし各Noごとに異なる魅力を持っているのですが、読みやすく楽しい文章、個体の魅力を十分に再現している美しい写真そして何より豊富で新鮮な莫大な情報。これらはすべてメインのライターである冨水 明さんの才能と努力からできているわけで、多くの両爬ファンの心を惹きつけてやみません。

そんなビバガがNo33にして、また新たな歴史を作ったと言えます。

今回のビバガは飼育カタログ

今回のNo33は、No1以来の「飼育カタログ」になっています。
それも、なんと515種類というから驚きです。
つまり515種類の両爬それぞれに美しい写真と飼育に役立つ情報等をつけて紹介し、各グループを代表するような種類には見開きで具体的な飼育法の紹介をしています。
さらにモノクロページでは各グループの飼育方法に関して詳しく紹介しており、まさにビバガ(というか冨水 明さんの)8年の集大成といえるような内容です。
このような内容ですので、今回のビバガは「両爬飼育をはじめるのならば、これ一冊で必要十分」と言えるような一冊です。

今回のビバガの特徴をいくつか挙げてみましょう。
・両爬飼育用語の解説がある
ある程度の期間、この世界に浸っているとホビーの面であれ、学術の世界であれ専門的な用語に慣れてしまいます。しかし、初心者の方々はわからない用語があっても、なかなか人に聞けないものです。今号のビバガを見れば、そんな用語もわかりやすく解説してあったりします。

・全種にサイテスの項目がある
私も記事を書いていて、伝えたいなぁ、と思うのがコレ。ただし誤解して欲しくないのは「珍しい」という格付けをしたいのではなく、「野生では保護が必要なくらい減少している」ということを知って欲しいのです。今号のビバガもきっと同じなのだと思います。すべての種類にサイテスの何類掲載種なのかが記してあります。

・「強制給餌」「ハンドリング」などの飼育技術の解説がある
必要ではない、と思ったり、あるいは敷居が高いように思えてしまうような各種の飼育技術に関しても詳しく、その方法などが書いてあります。

・代表的な病気などの解説がある
私も、よく質問を受けるのですが、初心者の方の心配事の1つである両爬の病気に関しても、必要十分な紹介がなされています。少なくとも両爬の病気にはじめて出会った飼育者が、とりあえずどうすればいいかの指針になり得ます。

・飼育レイアウト例の写真がある
ホシガメの飼育例の説明写真


百聞は一見に如かず、とはよく言ったもので、どのように飼育すればいいか想像できるような写真入りの説明があります。下に続く。

・レイアウトの写真に使われている器材のメーカー名と連絡先が明記されている
さらに、よく女性向けのファッション情報誌などにあるように、それぞれの飼育設備例の写真に使われている飼育器具の商品名とメーカー名および連絡先が示されています。
これはたぶん今までにはなかったことなのでは?

・掲載種はポピュラー種が中心
というか、掲載種のバランスが良いです。初級者向けのポピュラー種から、ちょっとマニアが憧れてしまうような種が織り交ぜられています。ですから、初級者が読んでも、飼育経験者が読んでも楽しいカタログになっています。もちろん、初級者の方がマニアックな種を見て、それを目標にしていくようなきっかけになるでしょう。と言うか私がなっています。

・飼育経験者たちにも新たな感動があるような小さな話題もたくさんある
私なんて、まだまだ勉強中の駆け出しですが、それでも一通りの基本的な飼育や種類の知識などはある程度勉強してきたつもりで、多くの飼育経験者の方と同じように「今さら飼育に関してのノウハウ本を読まなくても...」などと思ってしまいがちです。
ところが今号のビバガは、「あとがき」にあたる「表紙の顔」でも冨水さんが言っているように「『寄り道』という要素が盛りだくさん」なんです。
例えば、ミズヘビの項で書いてある「たいていのミズヘビは陸に上げられると狂ったように咬んでくる」なんていうのは、まさに私的には「寄り道」をして得た新しい感動です。
今回のビバガを読めば、そんな新しい感動が満載で、きっと私たち飼育者に新たな方向性を示してくれることに気づくでしょう。

「なんか星野、褒めすぎ...」って思う方もいらっしゃるかもしれませんが、だって本当に久しぶりに見たスゴイ本なんだから仕方ないです。こんな本を作れる冨水さんのエネルギーは誰が見てもスゴイはず。若い両爬ファンの方が、きっとまた冨水さんを目標にするんだろうな、って思います。

ここ数年のホビーとしての両爬界は「充実」と「逆風」でした。
ひとりひとりがある意味「飽和」していて、モチベーションというかテンションが下がってしまった方も多かったように思います。

そんな背景の中で生まれた今回のビバガは、きっとまた多くの良識ある両爬ファンを増やすきっかけになると思います。
とにかく小難しいことはいわずに「一家に一冊の両爬本」になることは間違いありません。とにかく買って損なしです!

<関連サイト>
株式会社エムピージェー

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冨水 明氏に聞く!! All About 両爬サイト
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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