爬虫類・両生類/両生類・爬虫類の飼い方

ショップ選び(3ページ目)

久しぶりの初級者向け、飼育入門コトハジメです。今回は、ちょっと趣を変えて「ショップの選び方」を考えてみました!

執筆者:星野 一三雄

対象グループ別ショップ選び

記事と無関係...単なる「ショッピング」のイメージ
さて、一般的なことはこのくらいにしておいて、初級者の方が初めて両爬を購入する時に、現実的に考えることは「自分が欲しい生き物はどんなショップにあって、どんなショップで購入すればいいか」を少しだけ考えてみましょう。

水生ガメが欲しい!
初めて両爬を飼育する方に、もっとも多いパターンです。
特定外来法や危険動物関係から、現在ではまったく両爬に関心がない方が出会う水生ガメはミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ)かクサガメの幼体(ゼニガメ)が中心でしょう。
こういうカメを購入するのに好感が持てるショップは「成長した時の大きさをきちんと説明するショップ」だと考えます。そういう説明がないショップは「とにかくわからないんだろうから売ってしまえ」という考え方を持っているような気がしてしまいます。
つまり客を大切にしなさそう、です。

また、ミドリガメやゼニガメ以外にも、初級者が安心して長い間飼育できる水生ガメもいるわけですから、多少高くてもそんな種類を勧めてくれるショップは、客に対して親身になってくれているような気がします。そのためには、「さまざまな種類が置いてある」というのも好感の持てるショップの条件でしょうか。
さらに仔ガメの展示の仕方もポイントです。一部の種類を除いては、小さいカメはあまり泳ぐのが得意ではありませんから、仔ガメのケースを美しくレイアウトするために水深を深くして、ガンガン強い水流でろ過しているのも、商品であるカメを、あまり大切にしていないような気がします。ただし、レイアウト水槽中に、流木などでちゃんと浅瀬や陸地を作っているのなら、カメのことをよく考えていると言えます。

リクガメが欲しい!
リクガメはあまり詳しくないので、あくまでも私見とイメージ、先入観と偏見に満ちた意見です。
最近は少なくなってきたようですが、ホシガメ(インドホシガメ)の孵化サイズ(いわゆるピンポン球サイズ)を大量に狭い容器に収容しているショップはあまり感心しません。
卸の段階で大量に購入することが条件付けられているような場合もあるのでショップの事情もわかるのですが、どうしても個体の状態は二の次でさっさと売ってしまいたい、という気持ちが見えてしまいます。リクガメはキープしておくだけでも費用と手間がかかりますから。
それと昨年の事件以来「本当に全部、正規輸入された個体なのかな...?」とゲスの勘ぐりもしてしまいます。
逆に「大きなリクガメを店内で放し飼いにしている」ようなショップは、何となく好感を持ってしまいます。無言のうちに「リクガメを飼うって、こういうことなんだよ」と示唆してくれているような気がして。

ヘビが欲しい!
初級者向けのコーンやカリキンが、最近人気急上昇ということで、かなりいろいろな場所でヘビが売られているのを見かけるようになったかもしれません。
そこでぜひ気にして欲しいのが「きちんと保温をしている」ショップでしょう。
ヘビは温度が低いと消化不良を起こしてしまいます。ですから、売られている段階でしっかりと保温をしているショップからは安心して購入できるような気がします。
それと大切なのは「餌を売っていること」です。ヘビの飼育は餌の確保との戦いです。ショップと長い付き合いをすることになるでしょうから、餌がいつも、そしてできれば手頃な値段で売っていると助かります。

トカゲが欲しい!
トカゲは対象が多様ですから、なんとも一概に言うのは難しいのですが基本的には「広いケースに収容していること」と「ホットスポットを設置している」ことが目安でしょうか。
トカゲは活動的で環境に対する選好性が強いので、いい加減なストック状態だと、どんどん衰弱してしまいます。ただトカゲはよほどポピュラーな種でなければCB化されていませんので、弱った個体を購入するのも仕方のないことです。そもそも初級者向きではない、ということでしょうか。
またグリーンイグアナに関しては、購入時にどれほど飼育に対して覚悟がいるのかを説明してもらえるショップを選びたいところです。
何にしてもトカゲの仲間は、飼育や習性に関してしっかりと知識を持ったショップで購入すべきだと思います。
ヤモリの仲間に関しては、それほどショップ選びのポイントって無いような気がします。はい。あ、CBのノーマルのレオパとかが法外な値段で売られているようなショップは、ハッキリ言ってボッタクリでしょう。さすがに、これだけ殖やされているわけですから、特別にクオリティが高いわけでなければ、それなりの値段です。ネットなどで標準的な価格帯をあらかじめ押さえておきましょう。これはコーンスネークやボールパイソンなどにも言えると思います。

カエルが欲しい!
カエルや有尾類は不潔な環境に弱いですので、できれば「キレイにレイアウトしてあるケースでストックしている」ショップがいいでしょう。特にカエルは専門店も多いですので、そういうところから購入するのは、とても安心できます。
他の種類の「ついでに」両生類を置いているようなショップでは、きちんと管理されているのか不安になってしまいます。
そもそも私が、カエルや有尾類を飼育すると、他の種類の生き物たちの世話に追われてしまうので、管理がずさんになってしまうからですね。ショップでも同じようになりがちなのかな、と。

以上、初級者の方が持つ疑問の一つである「ショップ選び」に関して、参考になるようなことを自分勝手につらつら書いて参りましたが、今回は「通信販売」に関しては言及を避けました。なぜなら、前述した動物愛護法で通販ショップの世界の事情がかなり変わってしまうと考えられるからであります。両爬の通販に関しては、機会をあらためて語ってみたいと思います。

※記事中に使った画像は、単なる「ショッピング」のイメージ画像で、内容とは直接関係ありません。画像はすべてsolmare.com ホームページ用フリー素材集様よりお借りいたしました。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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