お話を聞かせていただけた方々の話とAAJペット(犬)ガイドの坂本光里さんからのアドバイスから、私なりの「犬と両爬、共存のポイント」をあげてみましょう。
◇とにかく「しつけ」る
残念ながら両爬をしつけることはほとんど不可能でしょうから、犬をしっかりとしつけることになります。特に
・両爬に関心を持たせないように
犬が両爬に関心を持ったら「ダメ」の一言が必要でしょう。
・両爬のケージ内に顔を突っ込ませないように
残念ながら両爬の生体というのは、私たちを基準にすれば清潔とは言えません。ですから、犬が両爬のケージ内と接触してしまったら犬はもちろん、犬を介して私たちにも衛生的な問題が生じる可能性もあります。犬がケージ内に関心を持たせないような躾も必要になります。
◇世話をするときは別々にする
例えば、犬を放すときは両爬をケージ内に入れたり、逆に両爬の世話をするときは犬をケージ内に入れたりする工夫は事故の予防になるでしょう。
◇犬による扉の開閉に注意
「イグアナと犬」の例です。両方とも部屋での放し飼いなのですが、飼育者が「留守の時にイグアナのホットスポットがある部屋の扉を犬が開け、そこからイグアナが部屋の外に出てしまい、部屋に戻れずに寒さでぐったりしていた」というトラブルがあったようです。
また犬が扉を開けたことによって「ヘビが脱走」したり「イグアナが(普段入らない)部屋の中を荒らした」という話も聞けました。
◇犬種よりも成長段階がポイント
私のような「あれもこれも」というタイプの人間の悪いところで「犬種によって、両爬飼育ができる、できないがあるのでは?」と疑問をったのですが、今回のみなさまの話を聞く限りではあまり関係があるようには思えませんでした。ただ、あくまでも「犬種の個性」から強いてあげるとすると
・小型獣猟犬やテリア種ビーグル・ダックスフンド・ウェスティ・スコッチテリア・ジャックラッセルテリア・ミニチュアシュナウザーなど・・・
その起源が小型動物の狩猟のサポートですから、両爬に関心を持ちやすいとも考えられます。
・ワーキンググループ(番犬、護衛犬、作業犬、警察犬、救助犬など)に属している超大型犬種・・・
彼らは威圧的ではありますが、性格は比較的穏やかで、訓練能力が高く主人に忠実な個体がおおいようですので、最初にしっかりとしつけをすることによってトラブルは防ぐことができるかもしれません。
しかし犬に限らず人間だってそうですが、動物は小さいときは好奇心が非常に強いわけです。ですから、犬種よりもむしろ「幼い時期」の犬の方が予想もしないようないたずらをしたりする可能性があります。そちらの方が注意した方が良いでしょう。
写真:動物たちの徒然 |
何にしても、「犬と両爬」どちらも大切な家族の一員なのですから、こちらの都合だけで考えずに、不幸になってしまうようなトラブルは避けるような工夫をすることが私たち飼い主の義務でしょう。