▼いい表情をしていますか?
いよいよ最後です。
世話のメインは、すべての世話を通じて「個体の観察」をすることでしょう。「健康状態」を観察するのはもちろん、「行動」を観察すれば何かしらの発見があるでしょう。できればそれを日記などに記録していけば(私はコレができないんだよなー)、それこそが「飼育方法のノウハウ」として蓄積していくわけです。
じゃ、何を観察すればいいのか?
非常に主観的な言い方で申し訳ないのですがズバリ「表情」です。もちろん笑ったり、泣いたり、そういう表情は作れません。でも、よく見てあげれば喜んでいたり、苦しんでいたり、不愉快そうだったり、と言うのは必ずわかるようになります。具体的には
・呼吸の深さ
・皮膚の質感
・餌のねだり方
・餌の食べ方
・餌を食べた後の口の動かし方
・水の飲み方
・日光浴の仕方
・とぐろの巻き方
・手足ののばし方
・(カメの)手足の引っ込め方
・他の個体への反応
・手を差し伸べたときの逃げ方
などなど...
さらに観察の方法として、ぜひとも実行していきたいことが2つあります。
ひとつは「彼らの目と同じ高さで」観察することです。つまり上からその個体を見るだけでなく、できれば手に持って自分の顔の高さまで持ち上げて「前」から「横」から、そして「下」から見なければわからないような変化もあるのです。
ふたつ目は「特に末端をよく見る」ことです。「指先」「尻尾の先」「鼻先」などには栄養状態の影響がよく現れます。病気の早期発見にもつながることでしょう。
さらに、人間でも言うじゃないですか「目は口ほどにものを言い」って。彼らの目を見ると、意外に彼らの気持ちを理解できそうになるものです。
そして、そんな彼らの表情を作っている原因(良い方も、悪い方も)を考えて、良いことは継続的に、繰り返して、悪いことは改善してあげましょう。
そう。これこそ
「同じ視点・気持ちの理解を忘れずに!!」
あ、最後にこれだけは注意しましょう。「世話」をしたあとに「ケージのふたをしっかり閉める」こと!!
「脱走」は彼らの仕事ですし、我々にとっては最もしてはいけないことですから。
なんか、結局最終章というのに観念的なことばかりを語ってしまいましたが、相手は私たちと同じ尊い「命」あるもの。彼らを幸せにするのも、不幸せにするのも私たちの「世話」にかかっていることを忘れないように飼育していきましょう。
飼育初級向け飼育入門「コトハジメ」は終わりですが、次からは「初めての○○飼育」をテーマに初級者にオススメできる種類の魅力の紹介シリーズを始めていきたいと思います。ご期待下さい!!
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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。