全国の両爬ファンの皆さん、コンニチハ!
今回は、ある意味「日本で初めて」両生爬虫類専門のライターとして活躍し、その独特の文章から多くのファンを持つ冨水 明氏へのインタビューをお送りします。
冨水氏は「ビバリウムガイド」「タランチュラの世界」「大蛇世界」などの、ある意味「思い切った」本を世に送り出し、さらに今回「大蜥蜴世界」を出版するなど現在の両爬シーンで最も活躍されている人物と言っても過言ではありません。
今回は、お忙しい中でしたが先日行われた「Japan Reptiles Show2002」の会場で公開インタビューとして時間をいただき、いろいろなお話を聞かせていただきました。この場を借りて深く感謝いたします。
▼こういうイベントは『お祭り』として楽しんでもらいたいですよね。
-はじめまして。今日は、お忙しいところを、時間を作っていただきありがとうございます。よろしくお願いいたします。
「よろしくお願いします。」
-さて、さっそくですが、今回のイベント(Japan Reptiles Show2002)は、盛り上がっているようですが...?
「3日間連続なので、疲れ果てました。これが終わったら4日後にフロリダのエキスポへ行きますが。」
-今回のイベントとアメリカのエキスポを比較してどうでしょう?
「もっと楽しんでもらってもいいかな、と。アメリカのエキスポではみんなが楽しんで帰ります。例えば、会場で購入したヘビを腕に巻いたり、カメレオンを頭に乗っけて会場内を見て回ったりしたり。せっかくの『お祭り』なので、そういう楽しみ方もアリなのではないか、と思っています。」
-まだ一回目ですから、次からはそんな楽しみ方の方が増えるといいですね。
「来年以降も開催されるようですが、来年、再来年と新たな形でできると思うんで、二回目、三回目とだんだん盛り上がっていくでしょう。」
▼いい表情を撮影すると、その表情に惚れてしまうんですよ。
-現在、ご自宅ではどんな種類をどのくらいの数飼育されているのですか?
「数えたことはないですね。記事を書くために飼育するので入れ替わりがあるし。それにショップで撮影をするときに『いい表情』を撮ろうとすると、その個体に一目惚れしちゃうことがあるんですよ。そうすると、背後から『お金は後でいいからさー』と囁かれてしまったり。
現在はヘビ20、トカゲ5くらいでしょうか。あとはタランチュラとカメさんですか。」
-お気に入りの曲頸亜目はどうでしょう?
「ビバリウムガイドの記事のためにジーベンを飼育していましたが、終わって里子に出しました。企画が終わったら里子に出さないと次の企画のための飼育ができないですから、愛着がわいてきたらサヨナラ、というパターンが多くて。」
-記事で飼育する場合は、どのくらいの期間飼育されるのですか?
「ジーベンは半年間でした。」
ここで、ビバガの記事「ツルンとさせようナガクビガメ」の話へ。星野が会場のお客さんへ「あの方法を実行した方はいらっしゃいますか?」と振るも、イマイチの反応。そこで冨水氏が
「カメを飼育している人は顔を見ればわかりますよ。」
-それぞれのファンの方って、何か特徴がありますか?
「あります。」
-カメの人は?
「語りますね。一晩でも二晩でも。リクガメの人は『うちのは目がかわいい』『うちのは仕草がたまらん』とか。けど、水生ガメの人は違う。『腹甲が背甲の何パーセント』とか。」
-ヘビの人は?
「繁殖技術への興味が強い。『こんな風な交配をしてみよう』とか。」
-(それぞれのファンの)外見の特徴とかありますか?
「カメの人は外見に無頓着な人が多いですね。」
-カメからこの世界に入った人って多いんじゃないでしょうか?
「特にリクガメ。『初めて飼ったカメがヒラオリクガメ』とか『最初はクモノスから』とか。ちょっと前だったら信じられない。僕が、最初に日本に入ってきたクモノスの写真を撮ったときなんか、ホントにドキドキした。」
-そういうことを知らない人って多いのではないでしょうか?
「知らなくてもいいんだけど、いろいろなことを知っておくと、飼育にもより深みが増す、というのはありますね。」