爬虫類・両生類/両生類・爬虫類の飼い方

その10・サプリメント 両爬の栄養学!!(2ページ目)

もはや、両爬飼育に必須のアイテムとも言える「サプリメント(栄養補助添加剤)」。主にビタミンとミネラルの摂取が目的ですが、よくわからないで使っていませんか?

執筆者:星野 一三雄

▼ビタミンの基礎知識
「ビタミン」は体内でさまざまな働きを行う大切な物質です。これが足りなくなると、重大な病気になったりするのですが、大切なことは「ビタミンは体内でほとんど合成できない」ことです。ですから、常に食餌によって体内に供給されなければいけません。少なくとも両爬の世界ではビタミンの代謝に関してはわかっていないことが多いのが現状です。

また、ビタミンの中には「摂りすぎ」による「摂取過剰症」がある場合もあります。と言うよりむしろ、何事も適量というモノがあると言うことです。以下に代表的なビタミンに関して一覧表を作っておきますので参考にされて下さい。もちろん、この表は人間用であります。
名 称
欠 乏 症
過 剰 症
含まれている主な食品
ビタミンA
夜盲症,成長障害,眼乾燥炎など
頭痛,悪心,嘔吐など卵黄,レバー,うなぎなどビタミンD
クル病、骨粗鬆症など
腎,血管,脳への石灰沈着などレバー,かつお,マグロなどビタミンK
出血性疾患
特になしレバー,ほうれん草,にんじんなどビタミンB1
脚気,筋肉痛,むくみなど
特になし胚芽,卵,魚などビタミンB2
口角炎,口唇炎,舌炎など
特になしレバー,胚芽,卵などビタミンB6
皮膚炎,貧血
特になしレバー,サケ,サバなどビタミンB12
悪性貧血
特になし魚介類の内臓,卵,レバーなどビタミンC
壊血病,皮下出血など
特になし野菜類,柑橘類などビタミンE
脳卒中,心筋梗塞,動脈硬化性腎疾患などの予防
特になし植物油,胚芽,うなぎなどナイアシン
ペラグラ(皮膚炎,下痢,口舌炎など)
特になしレバー,肉,魚など葉 酸
悪性貧血,口内炎など
特になしレバー,肉,緑黄色野菜など

特に両爬飼育で問題になるのがビタミンDです。骨や甲羅などの形成には欠かせないビタミンだからです。しかし、だからと言ってでたらめに与えまくっても過剰症のおそれがあることを覚えておきましょう。

また、幼ガメのビタミンA欠乏症による目の疾患もよく見られる栄養障害の一つです。

レバーは多くのビタミンを含んだ食品ですが、これが「マウス丸ごと一匹は完全食品」と言われる理由の一つでしょう。マウスを丸ごと与えることによって多くのビタミンを含んだ肝臓も食わせることになるからです。
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