▼臭くないの?
確かにほ乳類と比べると多少掃除をサボってもあまり臭いません。む?じゃ、なんでうちの飼育部屋は臭いのでしょう?実は、両爬飼育では彼らに与える「餌」が臭ってしまうのです。例えばトカゲ飼育で欠かせない「コオロギ」は大量の排泄物をしますので大変な臭いです。またヘビの餌の「マウス」を自家繁殖させてしまうとそれこそ異臭が部屋中に充満してしまいます。換気扇なんてほとんど気休めです。
「両爬飼育者は餌の臭いに耐えるべし。」
▼お手軽飼育ができるのかな?
さらに「世話が簡単」「規模が小さくてすむ」。そんなことあるわけがないです。まがりなりにも「命」あるものですから、毎日観察をし、彼らの要求する環境を設定してあげるのは当然のことでしょう。そのために両爬飼育は生体自身よりもむしろ飼育を維持していくための設備や餌にかなりの金額を費やすことになるわけです。
「金も手間もかかる。これが両爬飼育」
ただし、それでも他の動物に比べると毎日の世話に手間がかからない種類が多いのも事実です。また「毛や羽の心配がいらない」のもたいていの種類はあてはまります。(人畜共通感染症の心配はありますが、これに関しては別の機会に書きたいと思います。)
「両爬飼育は清潔を保てば、いたって清潔」
▼最後まで飼育をしてあげよう!
私の所では小さい種類を大量に飼育しているので困りませんが、爬虫類は予想以上に「大きくなる」種類がいます。特にカメはショップに並んでいる子ガメのかわいさにメロメロになって衝動買いしてしまうことがあります。ところがあっという間に大きくなってしまって世話ができなくなってしまうと言う場合があります。そんなときに許されない行為を行ってしまう飼育者が世の中にいます。
「逃がしてあげる」行為です。
「飼い切れなくてごめんね...自然の中で元気に過ごしてね...」
と言う気持ちもわからなくはないですが、これは「脱走」にならぶ、爬虫類飼育者の「罪」です。
結果的に爬虫類飼育者全体が「世間への迷惑も顧みず、気持ちの悪い生き物を飼っているトンデモナイ奴」と見られてしまいます。どんな生き物もそうですが、飼育を始めたら最後まで責任を持って飼いましょう。
「逃がしてあげる行為は、飼育者自身の首を絞める。」
と言うわけで、これから両爬飼育を始めようとする皆さん。どうですか?もう、萎えちゃいましたか?確かに、両爬の飼育は本当に大変だと感じることも多いです。でも、ご安心下さい。皆さんの周りには今まで多くの失敗や成功を繰り返して、想像を越えるような金額を費やしてここまで頑張っている飼育の先達が蓄えてきたノウハウがあります。命あるものに対して責任を感じ、真剣に彼らに愛情を注ぐことができる皆さんだったらこの世界は大歓迎してくれます。頑張りましょう!!いよいよ、次回から具体的な飼育の勧めの話をしていきます。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。