猫のしつけ教室……噛む癖を直すしつけ方
猫の「噛む癖」を直すようにしつけるには
昔、生後4週くらいの子猫の新しい飼い主さんを探すことがありました。誰かが小さな箱に入れて施設の前に捨てていった、飼い主のいない猫が生んだ子猫です。
※動物を捨てることは犯罪です。
第四十四条-3 愛護動物を遺棄した者は、百万円以下の罰金に処する。
全身これでもか!というほどノミにたかられていましたが、それ以外は健康・栄養状態は悪くありませんでした。もしかしたら一緒に育った兄弟が少ないかひとりっ子だったのかも知れません。
野良のおかあさんが生んだ子なので今まで人に触られた経験がなく、抱き上げると激しく抵抗して本気で噛みついてきます。新しい飼い主さんが見つかったとしても、このままでは「家庭猫」として幸せに暮らすことが難しいです。
そこで、人間と暮らすための社会性を身につける「猫の幼稚園」を開園することにしました。今回は写真でかみ癖を直すしつけ方をご紹介します。
最初は本気で歯を立てて、爪を出して攻撃してきました。身体を触られることに慣れていないのと、怖くてたまらないからです。
本気で噛まれても大きな怪我にはなりませんが、子猫の歯は針のように鋭く、かなり痛いです。
猫に噛まれた時のしつけ・対応法
絶対に指を引き抜いてはいけません。 引き抜くと、歯が当たって指が切れてしまうことがあります。 噛まれたときは、指を口に押し当て 低い声ではっきり「痛い!」と伝えます。 猫キックされても怪我をしないように、爪を切っておきましょう。
力加減に気をつけ、口の両横を押して噛めないようにして「痛い!」を繰り返します。
子猫は飽くことなく噛みつきを繰り返しますので、根比べです。ひどく噛みつきを繰り返す場合は、自分の指を噛ませて「噛むと痛い」ことを覚えさせます。
この時期、兄弟猫がいると、子猫同士は噛みつき猫キックをして、噛まれたら痛い事、加減をすることを覚えます。 子猫同士で社会性を身につけるチャンスがない子猫が人と暮らしはじめたら「子猫の幼稚園」を開園して「噛んではいけないこと」を教えてください。
猫にたくさん触って声をかける
噛まれたり猫キックをされても、時間がある限り抱っこして「良い子だね~。良い子になるんだよ♪」と、どんどん触って声をかける……。これが猫の幼稚園の2時間目の授業です。
2~3日徹底的に「痛い」「触りまくる」「声をかける」を繰り返していると、抱かれると身体の力を抜いてゴロゴロ咽を鳴らしてくれるようになりました。 遊びたい時間は、まだ噛みつきや猫キックをしますが、「痛い!」というと力加減をして、歯をゆるめて舐めてくれます。
大人になってしまってからでは矯正が難しいので、子猫時代に猫の幼稚園で教えて、立派な家庭猫に育ててください。 そして、人と暮らすことを覚えさせた猫の面倒は人が一生みなければなりません。どんな事情があっても、絶対に猫を捨てないでください。
この子には新しい家族が見つかりました。幸せな家庭猫の誕生です。
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