ある兄弟子猫の成長アルバム-ワクチン
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これまでは、「おもちゃに注目」が難しかった子猫も、みんな集中力がつき始めて、集合写真が楽に撮れるようになってきました。
左手でおもちゃを振りまわし、右手でカメラを抱え、口でいろんな擬音を出しながらネコたちを集中させます。
撮影時の姿は、とても人様にはお見せできないわ…
あら?子猫はみんな注目!してくれているのに、お母さんだけあっち向いちゃって…
ワクチン
生後8週になったら、1回目のワクチンを接種しましょう。
お母さんネコからもらってくる移行免疫は早い子で生後4-6週頃から切れてきます。
ワクチネーションの基本は、生後8週で1回目、生後12週で2回目の接種です。
もし、キャッテリー内でカリシやヘルペスなどのネコ風邪が蔓延している場合は、獣医師に相談して生後4~5週からワクチン接種を行った方が無難かもしれません。
完全室内飼いの猫であれば、3種混合型: 猫ウイルス性鼻気管炎・猫カリシウイルス感染症・猫汎白血球減少症混合不活化ワクチンを。
外に出る可能性がある場合は、これに 猫白血病・ 猫クラミジア シッタシーが入った5種のワクチンが有効かもしれません。
わが家では、通常3種混合のフェロバックス3を接種します。
子猫時代に2回のワクチンを接種したら、その後は生後1歳で。
もし接種するワクチンがフェロバックスの場合は、飼っている環境にもよりますが、その後は2~3年に1回の接種で大丈夫でしょう。
※完全室内飼いで、ほかのネコとの接触がない場合
ワクチン接種の注意
ワクチン前夜は特に体調をよく観察しておきます。
夜~朝までに出たウンチを取って動物病院に持参します。
下痢をしている子、食欲がない子、何かしら体調不安がみられる子はワクチンを延期します。
●ワクチン接種の前に健康診断を行います。
検便で内部寄生虫の問題がないことを確認。
触診・心音・体温を測ります。
どれにも異常が見られなかった場合のみワクチン接種ができますので、ワクチン予定日までは細心の注意を払い体調を管理する必要があります。
●ワクチンの後はできる限り安静に。
接種後~24時間程度、元気がなくなったり、食欲がなくなる子もいますが、24時間以上問題が見られなければ許容できる副作用の範囲と考えられます。
中にはぐったりしてしまい、動くのも億劫がる子や発熱や下痢を起こす子もいます。
いくら不活化ワクチンとはいえ、身体の中に異物が入ったわけですから、このような反応が起きる可能性があることを理解してください。
しかし、この反応が24時間以上続くようでしたら、獣医師の診察を受けた方がよいでしょう。
一番恐ろしいのはアナフィラキシーと呼ばれる過激なアレルギー反応を起こしたときです。
早ければ接種10-15分後くらいで呼吸困難・おう吐・血圧低下などの症状が見られます。
早急に治療をしなければショック死してしまう可能性があります。
できれば、接種後30分程度、病院で様子を見て問題がないことを確認してから連れて帰る方がベターでしょう。
そして、もし一度でもアナフィラキシーを起こしたネコは、同じワクチンを接種してはいけません。
まれにですが、ワクチンを接種した部位が盛り上がって腫瘤ができる子がいます。
そのワクチンを接種したから?体調が悪かったから?
と、原因が特定できるものではありません。
どうも「ネコ」は、たとえ水やビタミン剤であっても、皮下注射に対して過剰な免疫反応を起こすことが多い動物のようです。
ワクチン接種後にできる腫瘤は、炎症性肉芽腫と呼ばれるもので、最初は接種した部位が炎症を起こして腫れ上がった状態です。
そして、数少ない症例ですがその腫瘤が肉腫(ガン)に変化する場合もあります。
もし、接種したところを手で触って固まりが確認できたら、獣医師に連絡を取って経過観察をしてください。
通常は2~3週間で腫れが引いてきます。腫れが引いてしまえば安心できますが、できれば次回は違う場所に皮下注射をした方が無難でしょう。
また、続けて次のワクチンを打たなければいけないときは、メーカーや種類を変えることを考えてください。
生後7週間~8週間目
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どんどん活動範囲が増えます。
それに伴い遊びも過激に…
この時期の子ネコたちの遊びは、すべて「狩り」に通じる動きです。
突然真上にぴょんと飛び上がり、身体をくの字に曲げてつま先立ちで、ヒョイヒョイと横っ飛びします。まるでスキップしているようなユーモラスな動作です。
そして、攻撃目標の別の子猫に飛びかかりくみ倒し、噛みつき…
攻撃される子猫は寝ころんで口・手足を使って応戦します。
上になったり、下になったり、攻撃されたり、攻撃したり。
反撃され噛みつかれたり引っかかれて痛い思いをし、手加減や「甘噛み」を覚えていきます。
たまに、わが家に「自分でほ乳したいのでできる限り小さな子猫を譲ってください」
という問い合わせがきます。
ペットショップの店頭に並ぶ子猫は、かなり小さな時期に親兄弟から離されることが多いようです。
しかし子猫たちは、こうやってネコ社会のルールを身につけていきますので、できる限り子猫たちのこの時期を大切に考えて頂きたいと思います。最低でも生後2ヶ月、1回目のワクチン後までは、親兄弟と過ごす方が人間との関係も上手に作れるネコになれると思います。
この時期の子猫は、何がそんなに楽しいの?と聞いてみたくなるほどよく走り回ります。
1匹が先頭を切って走り出すと、ほかの子猫が追随します。
ダァ~~、ダァ~~っと、大きな音を立てて走り回って、大満足。
暑い時期だと、はぁはぁと犬のように舌を出すほど興奮する子もいます。
遊びが収まって息が戻れば心配はありませんが、いつまでも呼吸が整わないような場合は注意してください。
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次回はこの子猫たちの卒業式までのアルバムです。お楽しみに!
子猫の誕生まではこちら!
子猫の生後1~2週目までのアルバムはこちら!
子猫の生後3~4週目までのアルバムはこちら!
子猫の生後5~6週目までのアルバムはこちら!
■関連リンク■
猫のワクチン接種について