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ネオ・プラズマパネルの新ビエラ登場!(2ページ目)

パナソニックはX、Cシリーズに続き、ビエラにZ、V、Gの新シリーズを追加、ラインアップの大幅な拡充を図りました。いずれも画期的な経済性と明るさを達成したネオ・プラズマパネル搭載。その狙いはどこに?

大橋 伸太郎

執筆者:大橋 伸太郎

テレビガイド

(プラズマは)消費電力が大きい、明るさが足りない、
の先入観を一気に払拭するネオ・プラズマ

薄型テレビを二分するプラズマ方式は、大画面化と量産性に優れますが、液晶方式の生産性の向上が進みコストが下がった結果、明るく高精細化がしやすい同方式の特長が際立ち、画質面での猛追も加わり、押される立場にありました。

しかも、ここへきて俄かに液晶方式に加勢したのが、経済危機下の節約ムード。プラズマ方式の弱点である消費電力が、今では薄型テレビを選ぶポイントとして脚光を浴びています。このままではプラズマ方式に未来はありません。このような事情から、プラズマ陣営の中心にいるパナソニックはネオ・プラズマパネルの投入を急いだのです。

何度も紹介したように、自発光する微細なセルがガラス基板上に敷き詰められています。ネオ・プラズマパネルは、セルの中のアドレス電極の幅を広げ放電領域を拡大し、プラズマ放電を行う希ガス、画面を光らせる蛍光体を一新し、発光効率をパナソニックの2007年製品比で約2倍に高めました。

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ネオ・プラズマパネルの構造模式図。パネル前面板に並ぶセル底部の電極の幅を広げて、発光効率を約二倍にした


ピーク輝度(簡単に言えば明るさのことです)が高まり、黒浮きの原因となる予備放電をさらに低減することで、プラズマ方式として過去最高の40000:1(暗所コントラスト、従来30000:1)、全白と全黒の比では200万対一(従来100万対一)を達成しました。

セットとしてみた場合、同じ明るさを約半分の消費電力で得られるネオ・プラズマパネルなら、経済性に優れたテレビを作ることができます。年間消費電力量を比較した場合、

■TH-P50Z1 260kWh/年(約550円/月):07年のTH-50PZ750比で約40%減
■TH-P46Z1 220kWh/年(約550円/月):07年のTH-46PZ750比で約46%減
(新電力料金目安単価22円kWh(税込)居住地域と契約で違いがあるので注意)

という優れた数値を達成しています。画質面でも進化を遂げています。プラズマ方式は動画解像度で液晶方式に勝っていましたが、今回のネオ・プラズマパネル搭載機種は、現行のPZ800の動画解像度900本に対し、1080本を達成しています。

Zシリーズはデザインコンシャス
プラズマ方式で群を抜く最薄部2.48cmを達成


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地上/BS/110度CSデジタルハイビジョンプラズマテレビ TH-P54Z1


ネオ・プラズマパネルは今回発表のZ、V、Gシリーズに共通して搭載されているので基本スペック、経済性はほぼ共通ですが、3シリーズの中でZシリーズは、ネオ・プラズマパネルに低背型電源回路と高密度実装技術を組み合わせ、最薄部1インチ(2.47cm)を達成した「超薄型」であることが注目されます。
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TH-P50Z1のプロフィール。プラズマ方式で群を抜く厚さ1インチ(2.47cm)でフラットサーフェスデザイン

Zシリーズの3機種はビエラでは初のチューナー分離型で、標準状態ではHDMIケーブルを使ってディスプレイと接続しますが、ワイヤレス無線ユニットがオプションで用意されています(TU-WH1J 4月20日同時発売)。

これは、WirelessHD規格に基づく非圧縮1080pの伝送方式で、圧縮に伴うノイズがなく、アメリカSiBEAM,INC(サイビーム社)のビームステアリング技術を採用し、人が横切った際でもワイヤレス接続の途切れがありません。また、ワイヤレスユニット使用無線帯は60GHz帯、家庭内無線LANは2.4GHz/5GHz帯なので、電波干渉は起こらない設計です。

この他にZシリーズの特長を見ていくと、超薄型のZシリーズに限って前面板とパネルを一体化させた「新クリアピクチャーパネル」を新たに搭載。最大18ビットの映像処理回路は継承しますが、デジタルシネマの色域をカバーする伸張機能「カラー リマスタシステム」は非搭載になっています(Vシリーズには搭載)。

他に、周波数制御の新アルゴリスムを用いたデジタル信号処理で本体スピーカーだけで5.1chサラウンド放送の音場を広げる「バーチャル3Dサラウンドシステム」の新規搭載、ビエラリンクを使った同社デジタルレコーダー・ディーガのきめ細かな節電機能「ECOスタンバイ」が新たに搭載されました。

パナソニックはアクトビラへの対応にもっとも積極的な一社ですが、ベーシック、ビデオ・フル、さらにYouTubeへの快適な接続を果たしています。パナソニック初の超薄型Zシリーズのオプションは下記になっています。

■壁掛け金具 TY-WK5P1S 21,000円
■壁寄せ金具スタンド TY-WS5P1S 79,800円
■フルハイビジョンワイヤレスユニット TU-WH1J オープン価格
■AV収納ワゴン TY-DW300WS 38,850円
■据置きスタンド(54V型用)TY-ST54CF1JS 31,500円
■据置きスタンド(50V.46V型用)TY-ST50CS1JS 31,500円

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Gシリーズ用ワイヤレスユニットTU-WH1J


【関連サイト】
パナソニックビエラZシリーズ

次のページでは、「画質を極めた」ビエラVシリーズと「動画に強い」ベーシックモデルGシリーズについて紹介します。
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