ソニーBRAVIA
機能を選ぶのが楽しい水平展開
■プロフィルとラインナップ
トリニトロンカラーテレビを開発、業務用モニターから家庭用までブラウン管テレビで世界的な名声を築いたソニーは、薄型への切り替えにやや出遅れましたが、サムスンと合弁で液晶パネルの生産会社S-LCDを立ち上げ、BRAVIAをブランド名にして以来、本領を発揮、日本国内での液晶テレビ販売ではシャープに次ぐ二位、北米の大画面高額製品では、サムスンとトップを争う位置にあります。
一時は「ソニーパネル」を標榜、現在も大画面プレミアムラインは、S-LCD(ソニーパネル)を使用しますが、サムスン製パネルを使用する製品もあります。また、今年からシャープへの液晶パネルの生産委託も始めました。つまり、画面サイズによらず、すべてVA型液晶を使用します。
2008年のブラビアのラインナップは垂直展開より、機能別の水平展開が特徴です。ライン毎にはっきりした特徴があり、「とにかく、一番いいのをくれ!」という野暮な買い方ができないことがユニークです。
シリーズ名 | 特徴 |
XR1 | RGB LEDバックライト搭載 |
X1 | ブラビアエンジンプロ2搭載 |
W1 | モーションフロー4倍速(240Hz動画表示)搭載 |
F1 | スリムフレーム(狭額ベゼル) |
ZX1 | 超薄型(最薄9.9mm)、ワイヤレス無線伝送搭載 |
V1 | ブラビアエンジン2搭載 |
この下に、中小画面のJE1、J1、M1があります。 |
■技術と機能
テレビの代表的メーカーだけに、新技術と機能のデパートのようなブラビアシリーズです。最初にやや地味ですが、ブラビアエンジンに注目しましょう。
薄型への移行期に、デバイスがプラズマ方式でも液晶方式でもサイズの大小を問わず、ブラウン管で練り上げたソニーらしい画質を一貫して出すことを目的に開発された統合型画質回路の先駆けです。現在は、画質を最重視したXR1とX1に「ブラビアエンジン2プロ」、それ以外に「ブラビアエンジン2」を搭載しています。
ソニーの統合型映像処理エンジン、ブラビアエンジンの最新ヴァージョンが「ブラビアエンジン2プロ」。標準画質にハイビジョン並の精細感、遠近感を生み出すDRC-MFv3を搭載 |
ソニーはQUALIA 005でRGB LEDバックライトを世界で初めて採用、昨年(2007)のKDL-70X7000でもトリルミナスとして採用しましたが、ラインナップとして始めてXR1にこれを採用しました。従来のCCFL(冷陰極管)に替えてRGB LEDを光源に採用、部分制御で明るくすべきところは明るく暗くする所は暗くしてシャープと同様、100万対一のダイナミックコントラストを実現しています。
XR1シリーズに搭載のRGB LEDバックライトの概念図 |
LEDをパネルの四隅に取り囲むように配置、光導入フィルターで画面全体に光を行き渡らせ、他を圧倒する超薄型9.9mmを実現したのがZX1、他に他社製品の2倍の240Hz(4倍速)で映像を描くW1の「モーションフロー4倍速240コマ」、ZX1のワイヤレス無線伝送の内蔵もブラビアだけの特徴といえます。
■おすすめ製品
最薄部9.9mmという圧倒的薄さで大画面テレビに軽やかな存在感をもたらしたKDL-40ZX1と求めやすい価格の実力機KDL-52X1をお薦めします。
ソニー KDL-40ZX1 地上、BS、110度CSデジタルハイビジョン液晶テレビ 予想実売価格49万円前後 |
ソニー KDL-46X1 地上、BS、110度CSデジタルハイビジョン液晶テレビ 予想実売価格43万円前後 |
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