アナログ停波には、問題が山積。
従来型テレビで地デジが見られないわけでもない

今回は、誤解が渦巻いている地上デジタル放送(以下地デジ)受信の話をしましょう。最近最寄り駅近くの小料理屋に寄ったら、女将さんから「今、CATVで地デジがちゃんと見られるんだけど、電気屋さんから、2011年になったら方式が変わるから映らなくなりますよって言われて、困っているんだけど……」と美しい顔を曇らせて言うので、絶句した経験があるからです。

テレビを買い替えないと2011年に見られなくなる!? そんな極端な話がさかんに聞こえてきますが本当でしょうか。事実、2011年に地上波アナログ放送が停波し、地上放送はデジタル放送になる予定です。

現時点で見直し計画は浮上していませんが、テレビ放送は国民が生活に必要な情報を得るライフラインですから、そう簡単にアナログ放送を打ち切ることはできません。こうした情報が行き渡らない過疎地域にお住まいの方や高齢者、簡単にテレビが買い替えられない人にも配慮しなければならないからです。

今、地デジが見られるなら2011年に映らなくなる心配はありません。しかし地デジについては、誤解が非常に多いようです。アナログからデジタルへの変更は、送受信システムの変更であって、テレビジョン受像機自体の方式変換ではありません。

地上デジタル放送の直接受信にはUHFの帯域を使いますが(くわしくは後述)、UHFアンテナが立っていて、後はすでに各社から発売されている地上デジタルチューナーを使えば、後でお話しするような障害さえなければ、お手持ちの従来型テレビ(デジタル放送受信に必要なB-CASカード挿入スロットがない)でも、ちゃんと見られるのです。

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CATVの場合、地デジの各チャンネルの周波数を変換して使用する場合が多く、テレビ側のチャンネル設定と一致しない場合があるので注意。パナソニックビエラの場合、CATV局が周波数変換をしていても、地デジの信号をそのまま通過させていても、対応する設計だ。パナソニック50V型フルハイビジョンテレビTH-50PZR900


しかし、地デジ対応テレビがあっても番組が見られないこともあります。次ページで説明します。