「かくす」より「主張する」デザイン。
「華麗な」画質の半歩先を行くテレビ
XS1シリーズには、さまざまな設置ソリューションが用意される。これは別売のフロアスタンドAN52FS1を使った例。(LC-52XS1にのみ用意) |
東京浜松町のシャープビルで対面したアクオスLC-65XS1とLS-52XS1は、今年のCEATEC JAPANの会場でさまざまな設置術で展示されていた時の、いかにも最先端のテレビという印象に比べると大人しく見えるものの、明るいシルバーのボディは両機のサイズの大きさやスピーカーの特異なレイアウトも手伝って、存在感を強く主張していました。
黒、ダークブルーが中心の趨勢の中、明るいシルバーの外装色をまとったことから推察できるように、XSシリーズは、環境にインビジブルに馴染んでいくのでなく、各種の設置器具を使って積極的にインテリアの一部、空間の構成要素となることを指向するデザインです。テレビと居住環境が切り結ぶ一歩先を行く一点を見せるのだ、というリーディングメーカーの前向きさがXシリーズから伺えるといっていいでしょう。
この日はシャープがXSシリーズのRGB LEDをデモする目的で製作したハイビジョンソフトとブルーレイディスクの映画の数シーンを視聴しました。原色の鮮やかさと色純度はさすがに広色域のLEDらしく、濁り、くすみを払拭した明るい透明感と艶、切れ味のある発色で、アクオスのフラグシップらしいクオリティを備えています。
あえて注文をつければ、これはRGB LEDでメガASV液晶なんだ、という力みが感じられること。この点ではクオリアからすでに数世代、LEDを使いこなしてきたソニーのXR1の方が画が若干こなれている印象があります。好敵手の関係にある両機の現時点の画質を一言で表現すれば、アクオスXSの「華麗な画質」に対してブラビアXR1の「しなやかな画質」といえるでしょう。
もう一つ、パイオニアと共同開発のスピーカーシステムはカッコよく、音質もよいのですが、音源の位置が下過ぎて、画面と一致しません。耳のいい人は違和感を感じるのではないでしょうか。次世代の製品はドライバーの位置をややオフセットするとか、工夫をした方がよいと思います。
XSシリーズの魅力の一つに超薄型を活かした様々な設置提案があります。以下に設置例とオプションの専用金具を紹介しておきましょう。こうした「余技」からも、シャープの余裕のほどが伺えます。
「美しく」「大きく」「半歩進んだ」テレビ、アクオスXSシリーズは、液晶テレビのリーダーの沸々と煮えたぎるような現在の創造力を表現して有り余る製品といえるでしょう。
壁掛けポールスタンドAN-65ST1を使った設置例 |
壁掛け金具AN-65AG2(52AG8)を使った設置例 |
壁寄せスタンドAN-65WS3を使った設置例 |
【関連リンク】
・シャープアクオス
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