第4位 鮮鋭で色彩感豊かな映像を再現
ソニー BRAVIA KDL-46F1
KDL-46F1 地上デジタル、BSデジタル、110度CSデジタルチューナー内蔵46V型フルハイビジョン液晶テレビ。狭額化と薄型を両立させたソニーらしいスタイリッシュなテレビ。壁寄せ設置も可能で外装色はブルーとシルバーの二色から選べる。発売中 予想実売価格40万円、ヨドバシドットコム39.8万円(税込) |
2月に発表になったソニーBRAVIAの最新ラインが狭額パネルのF1シリーズとV1シリーズです。薄型テレビの業界は、春と秋の2回に分けて新製品を発表し、一年で全製品が入れ替わる「二毛作」、ソニーの場合、昨年秋にプレミアムラインのX、Wシリーズを発表したので、今年春はその下の中位機種が新製品に交代したわけです。
今回第4位に選んだのは、BRAVIA中で最新のF1シリーズの46V型です。機能上、プレミアムシリーズのX、Wとの差は、映像回路が「ブラビアエンジンプロ」から「ブラビアエンジン2」にダウンすること。そういってもF1、V1から搭載開始されたブラビアエンジンの最新バージョンです。同時発表の同サイズで実売価格の3万円求めやすい、オーソドックスなKDL-46V1とどちらを選ぶか迷いましたが、ライブカラークリエーションを搭載、X.Vカラーに対応し、上位機種(X、W)との差が小さいF1を選びました。
60コマのテレビ映像を倍速化(120コマ)して残像感を減らし、24コマの映画フィルム映像を検出した場合は、オリジナルのコマの間に新たに4枚の中間コマを作り出しなめらかな動きに変えるのが「モーションフロー」。アルゴリスムを見直し「入りと出」の時係数を初代ほど急峻でなくすことで自然な動きに変わっています。ブルーレイディスクの24コマ入力の場合、1コマを単純に5枚並べる「トゥルーシネマ」での再生を選ぶことも出来ます。
X、W、V5000/3000から搭載の始まった「ブラビアプレミアム・フォト」機能もF1に搭載されています。「静止画専用フォト画質モード」を設け、ソニー製の対応デジカメの画像を入力すると自動的に写真観賞用の画質に切り替わるテレビの用途を広げる機能です。
「ブラビアリンク」はHDMI Ver1.2aのCEC機能(テレビ、レコーダー、サウンドシステムを連係動作させる)のソニー版ですが、F1では、ソニー製のハンディカムやデスクサイドPCにまで、対応範囲を広げました。つまり、テレビのリモコンを使ってHDMIで接続したビデオ一体型カメラの再生やストップが出来ます。IR(赤外線)だけでなく、2.4GHz帯の無線通信を使用し、テレビに向けなくとも操作ができる「おき楽リモコン」も採用されています。
画質は「どの方式のパネルであろうともソニーのイメージする画質に変えてしまう」ブラビアエンジンの威力で、ソニーらしい鮮鋭で色彩感豊かな映像です。S-LCDパネルのKDL-46V1の方がやや素直、KDL-46F1の方が華やかでよりハイコントラストな印象を受けます。
機能の豊富さとソニーらしいシャープで自然な映像、そして狭額ベゼルのスマートさでKDL-46F1を第4位に選びました。なお、外装デザインはベゼルの塗装に光沢塗装の「サファイヤブラック」と押し出しアルミの質感を生かした「シルバー」の2色から選べます。
ソニーはサムソンとの合弁会社S-LCDで自社製品向け液晶パネル(ソニーパネル)を生産してきましたが、今春、全世界規模の薄型テレビの需要増加に答え、今後はシャープからもパネルを調達すると発表しました。いつどの製品からシャープ製パネルを使用するかは具体的には明らかにされていません。春発表のF1、V1、J1、M1に使用のパネルについてはメーカーでは非公開ですが、F1はサムソン製VA方式10ビット倍速、V1はS-LCD製VA方式10ビット倍速パネルです。
画質 ★★★★
音質 ★★★
機能 ★★★★
CP ★★★☆
総合 ★★★☆
*CP=コストパフォーマンス
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