EIZOのFORIS.HDは、
デスクトップシアターの扉を押し開く
FORIS.HDはホワイトとフォリスブルーの2色が用意される。搭載される液晶パネルは、1920×1200(WUXGA)。ハイビジョンコンテンツを広い画面にドット・バイ・ドットできっちり収めて映し出す |
FORIS.HDの液晶パネルは1920×1200のWUXGAパネルで「16:9フル」モードでは、オーバースキャンせずに1080p映像をドット・バイ・ドット表示します。FORIS.TV開発で得た「ナチュラルコンフォート」のノウハウを活かしフルHD向きにブラッシュアップした映像プロセッサーの採用で快適な動画視聴を実現しています。
前作のFlexScanHD2451Wは、同じフルハイビジョン液晶パネルを採用しながらパソコン用モニターという出自をまだ色濃く残していて、精細感は抜群でしたが、細かなノイズをあえて押さえ込んでいませんでした。徹底した情報量重視、解像感志向だったわけです。
今回のFORIS.HDは、ハイビジョンディスクやデジタル放送の映画を見ることを重点に置いたソフトベースの画質チューニングで、色域とコントラストを広げています。FlexScanHD2451Wでやや目に付いたノイズが今回は気にならなくなりました。近接視聴というコンセプトからもこちらが正解でしょう。
パネル駆動は8ビット/60Hzと、10ビット/120Hzが主流の大メーカー品に比べると堅実ですが、EIZO独自のオーバードライブ回路を搭載し中間階調の応答速度を高め、動画の早いシーンでの残像感を低減しています。
感心するのは、映像の調整の自在さで、輝度(バックライト調整)、黒レベル(ブライトネス)調整が0-100%まで手動で調整でき、ガンマカーブも1.8/2.0/2.2/2.4乗から選択ができます。色温度も、大メーカーの製品の多くが「低、中、高」の三段階なのに対して、4000℃から10000℃まで500℃刻みで選択できます。
家電各社の薄型テレビが、どちらかというと映像調整機能を簡素化する趨勢のなかでこれらは光る機能といえるでしょう。カラーモードはカスタム、ソフト、スタンダード、ダイナミック、I/P変換に関しても、自動/シネマ/動画/静止画から選べるのはディスプレイ専業らしい機能といえるでしょう。
背面の入力部。HDMI入力は3系統(内1系統はディスプレイ側面)。他にDVI-I、D4、Sビデオ、コンポジット入力を備える。地上アナログチューナーは搭載していない。なお、接続後はカバーで覆えばすっきりとした外観になる |
スピーカーは前面下に50mm口径を2発。4W+4Wのアンプでドライブする。専用設計されたデュフューザーが高音を拡散させる |
2機種4タイプに共通のリモコン。使いやすさが一番大事だけど、ウーン、デザインにもう一工夫欲しかった! |
EIZOのFORIS.HDは、「デスクトップシアター」の豊かな可能性の扉を開く製品といえるでしょう。大画面に自分を委ねる視聴スタイルと、リアルな中画面映像の中に何かを探しに旅立つ知的冒険の視聴スタイル。どんな文化も対抗軸があると面白さと深みが増すものです。あなたのデスクの上にFORIS.HDのある情景をイメージしてみてはいかがでしょう。
最後にEIZOがテレビメーカーの仲間入りを果たした記念すべき製品、FORIS.TVについてあらためて紹介しましょう。毎年新製品が登場するテレビの世界で注目すべきロングセラーです。DVDプレーヤーを内蔵し自立するスタンド一体型のコンセプトは大正解、とガイドは考えます。ナナオのショールーム(直営店)「EIZOガレリア」(銀座、大阪、仙台、福岡)で5色(今なら+1)をまとったFORIS.TVを見て、ふれられます。
JAPANTEXのナナオブースのもう一つの提案は「ベッドルームシアター」でこちらの主役はおなじみのFORIS.TV。コンパクトなのでどんな寝室にも手軽に置くことができる。一日の最後を締めくくる場所でリラックスできる時間をFORIS.TVが作り出す趣向。内蔵DVDプレーヤーが再生する映画だけでなく、CDの音楽を流すのもまたよい |
ブラウン管から薄型への置き換え以上を狙った「脱コーナー」テレビFORIS.TV。サイズ(20V、26V、32V)を選ぶ、カラー(26V、32Vは5色を用意)を選ぶ楽しさとDVD一体型で自立する合理性がヒットを呼んだ。この度、新色ホワイトが追加された。ただし、2007年11月1日から2008年3月31日までの期間限定カラーなので注意 |
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