旅の楽しみは、日常とは別の世界を訪れること。自然に囲まれ、山の幸・海の幸を堪能し、ゆっくりと温泉で身体を休める。今回は、小さな気づかいや演出、通好みの料理で人気を集める『湯河原温泉 石葉』をご紹介します。

東京から約2時間で
山懐の別天地へ


石葉 内観
一番人気の離れ「観月庵」。窓からは、緑と青空が満喫できる。
東京から約2時間。そのアクセスの良さと裏腹に色濃く残る自然、そして古くから湧き出ている温泉が人気の湯河原。“東京の奥座敷”と呼ばれ、お忍びで訪れる人も多い。

そんな湯河原の中心地から、曲がりくねった坂道を登った別荘地の中に、『石葉』はあった。

出迎えの人に誘われて入口ののれんをくぐると、右手にフロントの窓があり、目の前はすぐ廊下。旅館としてはかなりこぢんまりとした造りだ。でも、閉塞感がまっったくないのは、廊下を仕切っているのが障子風の間仕切りであるためだろうか。


窓から見渡す
一面の緑と青空


石葉 温泉
岩造りの露天風呂。自然の中で、ゆったりとくつろぐことができる。
たった9室しかない宿だからなのか、名前を伝えるとすぐ部屋に案内される。曲がりくねった廊下や野外の階段を通って、離れ「観月庵」へ。

一息つき、窓の障子を開ける。と、そこには一面の空と緑!いや、実際には湯河原の街並みも見えるのだが、あまりにも広々とした景色に、家々の存在など目に入らなくなってくる。

この景色を堪能できるようにと、「観月庵」は、障子もガラス戸も、すべて左右の戸袋の中に収納できる造りになっている。だから、壁一面が開け放てるのだ。窓の外には「観月台」と名付けられた縁台があり、椅子が置かれている。


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