朝市
呼子では毎日7時30分~12時まで、朝市が開催されている。鮮魚は漁師の奥さんが販売しているので鮮度は抜群だ
ヤリ、アオリ、スルメ、スミなど、日本近海には100~130種ほどの「イカ」が生息している。
日本人にとっては身近な存在だが、呼子(佐賀)で食べるそれは格別の味わいだとか……。

ウワサの真相を確かめに、朝市でも有名な佐賀県、呼子へ出かけてみることにした。

日本人にとって馴染み深いイカ


イカはどこでも獲れる、日本人には馴染みの深い水生動物である。
種類もコウイカ(スミイカ)、ヤリイカ、ケンサキイカ(アカイカ)、アオリイカ(ミズイカ)、スルメイカ(マイカ)と多く、その呼び方も地方によってかなり異なる。

一般的に、いちばん美味しいといわれているのはアオリイカだ。
ただし、コウイカの小さなものは“新イカ”として江戸前すしでは珍重されているし、函館名物のイカソーメンはスルメイカ、呼子のイカはヤリイカ中心である。
つまり、「イカはなんでも美味しい」のである。

ところが九州の知人は口々に言う。
「呼子のイカは別格」と。
佐賀出身の新卒社員・吉田も言う。
イカ干し風景
呼子で揚がるイカは、ヤリイカ(4月~12月)、アオリイカ(10月~1月)、ケンサキイカ(2月~9月)、コウイカ(2月)4種類

「呼子のイカは他のイカとはまったく違いますよ。
その本当の味を知らないなんて、編集者として恥ずかしい……」

ここまで言われたら行くしかない。
訪ねたのはその唐津出身・吉田が渾身のネタだという「筑前屋旅館」。なんでも、今まで雑誌やテレビにほとんど出たことがないらしい。

 「地元の人しか知らないですから」と吉田は自慢気に言った。
次のページでは、「筑前屋旅館」のイカ料理をご紹介します。