金堂が復元された
会津仏教の本拠地
慧日寺(えにちじ)は、徳一さんが建てた会津仏教の本拠地的な寺。開基がわかっているものの中では東北最古の寺院です。徳一さんが会津嶺磐梯山の麓に慧日寺を開いたのは、9世紀初頭といわれています。最盛期には寺僧300、僧兵数千、寺領18万石、子院3800と伝えられるほど規模の大きな寺で、仏教思想はもとより、建築技術など、当時の最先端の文化がこの地にもたらされました。
慧日寺の仁王門 |
その後、衰退と復興を繰り返し、明治の廃仏毀釈によって廃寺となりました。明治末期に復興されたものの、往時の大伽藍にはほど遠く、いくつかの建物が残る遺跡のような場所となりました。
戦後から発掘調査が始まり、かつて建ち並んでいた建物の位置などもわかりました。2008年には金堂も復元され、往時の華やぎがよみがえりました。
雄大な磐梯山を見ながら
散策してみたい
わたしが慧日寺に行ったのは2006年の秋でした。金堂はまだ工事中でしたが、併設の資料館で、模型を見ました。さすが古い時代の寺だけあって、法隆寺や薬師寺をほうふつとさせる美しさでした。資料館に展示されていた金堂の模型 |
まだ金堂がなかった当時も、雄大な磐梯山の山ろくに点々と古い建物や石塔が残る、とても素敵な場所でした。立派な金堂ができた今は、もっと素敵になったことだろうと思います。
●次は、国宝の中央薬師と国の重要文化財の会津大仏を見にいきましょう。