意外!会津若松は
仏像の宝庫でもあった
会津といえば、歴史的な見どころは白虎隊、と誰もが思うでしょうが、実は、それよりはるか以前から、会津が、奈良、京都、鎌倉、平泉と並ぶ日本五大仏都のひとつだったことをご存知ですか?しかも、仏都会津の寺や仏像は歴史が古いものが多く、平安初期の創建です。なぜ、都を遠く離れたこの会津の地で、そのような古い時代に仏教文化が花開いたのか。それは、徳一菩薩と呼ばれる有名な僧侶の存在によるところが大きいようです。
霧に包まれる会津盆地 |
徳一(とくいつ)って
どんなお坊さんなの?
徳一さんは、生年月日不詳、のちの伝記では、藤原不比等の孫の藤原仲麻呂の子とされています。奈良で法相宗を学び、20歳ごろ、それまで仏教とはあまり縁のなかった東国にくだります。当時仏教界の大スターだった弘法大師空海から真言密教の布教を頼まれた際には、真言宗への疑問点を送って反論したという大物ぶり。そういうわけで、中央ではそんなに有名でなくとも、東北では、ヒーロー的な存在のお坊さんなのです。徳一さんは、陸奥南部~常陸にかけて、いくつものお寺も建立し、その多くは会津周辺にあります。
会津のお寺には、わらじが奉納されていることが多い |
仏像マニアの聖地に
なりつつある会津
そんな歴史があるため、その後も会津は東北の中では仏教が盛んな地であり続けました。そのため、会津には、よい寺、よい仏像がたくさんあります。このごろでは、知られざる傑作仏を求めて旅をする仏像マニアが増えてきたため、「仏都会津めぐり」もブームになりつつあります。今回は、そんな会津の見所をご案内いたします。■2009年、11月7日(土)~8日(日)
わたしがご案内する仏都会津めぐりツアーを
開催します。
日程の詳細、お申込み先は、
こちらをご参照ください(※既に終了しています)。
募集は限定15名様です。お急ぎください!
●徳一菩薩の本拠地であった慧日寺
●世にも立派な中央薬師と会津大仏
●日本中さがしてもめったにない「さざえ堂」
●ころり三観音(立木観音、中田観音、鳥追い観音)
●次のページは最近、金堂が復元されて往時の壮麗さがよみがえった慧日寺についてです。