江の島の美人と言えば
もちろん弁天様
江島神社内にはいくつもの弁天像があるが、これが最初の弁天様 |
仏像には「如来、菩薩、明王、天」という四段階があり、弁財天は、「天」と名がつくので、最後の「天」の段階に属しますが、日本における弁天様は、神様でも仏様でもあり、神社、寺双方に祀られます。なぜそうなったかというと、やはりそれは、日本独特の神仏混淆の考え方からです。
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しかし、もともとは
美人三姉妹だったのだ
最初のお宮、辺津宮には、三姉妹の田寸津比賣命が祀られる |
古事記や日本書紀には、アマテラスとスサノオの誓約(ウケヒ)によって、数々の神様が生まれたと書かれています。お父さんであるイザナギが、息子のスサノオに、海原を支配するようにと命じました。スサノオは、お母さんのイザナミがいる根の国(黄泉の国)へ行きたいと泣き叫び、天地に被害を与えました。イザナギパパは、言うことを聞かないスサノオを海原の国から追放しました。
二番目の中津宮には、一番美人と言われる市寸島比賣命が祀られる |
まずアマテラスがスサノオの持った剣を受け取ってそれを噛み砕き、吹き出した息の霧から3柱の女神が生まれました。その後スサノオが、アマテラスが持っていた勾玉を受け取って噛み砕き、吹き出した息の霧から5柱の男神が生まれました。で、そのときに生まれた3人の女神様が、ここ、江島神社のご神体なのです。
姉妹それぞれにお宮がある
多紀理比賣命 (タギリヒメノミコト)、市寸島比賣命(イチキシマヒメノミコト)、田寸津比賣命(タギツヒメノミコト)の三姉妹は、宗像三女神と呼ばれ、3人そろって美女の誉れ高く、海上安全の神々として信仰されています。多紀理比賣命が祀られる奥津宮。おしゃもじに美しい天女の絵がある |
江島神社には、三つのお宮があり、奥津宮の多紀理比賣命、中津宮の市寸島比賣命、辺津宮の田寸津比賣命、という具合です。
奥津宮には八方にらみの亀の絵も。これは模写だが、原画は、江戸時代の天才絵師、酒井抱一の作品 |
次のページこそ、いよいよ、美しき裸身の弁天様のお話です。