長谷寺は
古くからある観音様の霊場
海辺の町ならではの明るい光があふれる長谷寺 |
奈良の長谷寺はきわめて由緒の古い観音様の霊場ですが、鎌倉の長谷寺も、天平8年(736)の創建と言われ、関東地方では有数の古刹であります。江戸時代には、庶民の方々が、江の島や大山巡礼のついでに物見遊山に訪れた人気スポットであったということです。
観音様の
大きさくらべ
観音様の浄土は、南の海のかなたにあるとされる。ここ長谷寺からも、南の海がよく見渡せる |
●奈良の長谷寺の観音様は、像高 10.18m
●鎌倉の長谷寺の観音様は、像高 9.18m
ということで、奈良の長谷寺の観音様のほうが1m大きいです。
しかしながら、どちらも、木造の仏像としては日本有数の大きさであることは間違いありません。
山沿いに、美しいお堂が点在する |
一方、鎌倉の長谷寺の観音様は、一般拝観者も足元から全身を拝めます。
どちらの観音様も、楠の一本造りです。一本造りとは、手などの部分は別として、体の基本的な部分を一本の木から彫る造り方です。こんな大きな観音様を造る木がどれほどの巨樹であったかが、想像できますか?
観音様だけでなく、長谷寺には各種の仏像がある。これは、弁天様の洞窟内で見つけた道祖神 |
●鎌倉の長谷寺のホームページ
●奈良の長谷寺のホームページ
四季の花を楽しめる
仏教テーマパーク
奈良の長谷寺と鎌倉の長谷寺の共通点は、巨大な観音様だけではありません。どちらも山の斜面を利用した広大な敷地を持っており、その中にお堂がいくつもあって、ゆっくりと散策を楽しめる点や、境内に咲き乱れる花の美しさも似ています。鎌倉の長谷寺は、いつ行っても、何かの花が咲いている |
●長谷寺でこのシーズンに見られる花その1
●長谷寺でこのシーズンに見られる花その2
一切経蔵。これを回すだけで、内部に収められているすべてのお経を詠んだと同じ功徳がある |
お参りどころも多く、中でも、弁天様が祀られた謎の洞窟が魅惑的。また、一度回せばここに収められている一切経のすべてを詠んだと同じ功徳を得られる経蔵もあります。わたしはこれが大好きで、どこのお寺でも、発見すれば必ず回すようにしています。一度回すだけでご利益がいっぱいなんですよ。
●次のページはお隣の光則寺をご案内。長谷寺とは対照的な静けさをお楽しみください