1200体の石仏群
山際の境内には、なんだかユニークな表情の石仏がぎっしり並んでいます。この寺の創建はたいへん古いのですが、その後荒れ果てていたものを、西村公朝さんという著名な仏師の方が預かって再興されました。その際、一般の人に、石で羅漢像を彫って奉納することを呼びかけ、このようにたくさんの石の羅漢さんが集まったのです。緑に包まれた境内にユニークな石の羅漢さんがぎっしり並ぶ |
どこを見ても、笑える石仏だらけの明るいお寺 |
そのためか、こちらの石仏は妙に明るい表情のものが多く、ほほえましくて幸せな気分になります。人生、少々の悩みがあっても、とりあえず笑ってみよう。たくさんの石の羅漢さんは、そんなことを語りかけてくれるようです。
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赤い鳥居は
愛宕神社のものです
愛宕神社の一の鳥居があるため、鳥居本という地名になった |
愛宕神社のある愛宕山は、標高942メートル。京都で一番高い山で、京都人なら、遠足その他で、一度は登ったことがあるそうです。彼らの話によると、愛宕登山の道は、同じような景色が続いて単調な上に勾配がきつくて辛いということですが、愛宕神社は全国にある愛宕神社の総本宮で、火伏の神様。つまり、火事に遭わない神社ということで、その昔は、列をなすほどお参りの人が多かったのです。
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萱葺きの建物が残る鳥居本の集落 |
そのまま時が流れ、現在は、車で登る道もありません。こういった場所は、「昔は歩いて登る道しかなかったけれど、今は電車や車で行けて便利になったね~」という話の流れが普通ですが、ここはその逆なんだなあと思うと、鳥居本のひなびた風景が、何となく切ないものに思えるのでした。
愛宕のケーブル跡には廃墟もあり、健脚な冒険者たちに人気のようです。心惹かれる写真を満載したホームページもいくつかあります。体力さえあれば、一度歩いてみたい不思議な雰囲気のある場所ですね。
●愛宕ケーブル廃線跡の写真はこちらで見られます
次のページは美空ひばりさんにも愛された鳥居本の超高級料理屋さんでひと休み。なぜ貧乏なわたしが、このようなリッチな店に行くことができたのでしょうか?