百八回のスクワットで筋肉痛に
まず、このようにひざまづき、次に合掌して立ち上がります |
お坊さんが拍子木のようなものでリズムを取ってくださるので、それに合わせてやります。また、どれだけへとへとでも、真言と呼ばれる謎めいた言葉を必ず唱えねばなりません。ちなみに、どんな言葉かというと、
皆、へろへろになり、簡単には立ち上がれなくなりました |
タタギャタ
ハンナマンナ
ノウキャロミ
というもの。真言とは、真実の言葉で仏さまの真理を説き、その徳をたたえる短いお経のことで、サンスクリット語をそのまま音写したものなので、意味がわからなくて当然なのです。真言は、仏様ごとや唱える状況別にいろいろあり、これがあるために、この宗派は、「真言宗」と呼ばれるのです。
精進料理はきれいで美味しい
いただく前に般若心経と五鑑の偈を唱えます |
しかし、やっぱりここでも食事は修行の一部なので、いただく前に般若心経と、「五観の偈」という言葉を唱えねばなりません。五観の偈は、今、自分の前に食べ物があることに、さまざまな面から感謝の意を表する言葉です。
精進料理は彩りも美しく、調理法もバラエティに富んでいます |
伊藤若冲風の襖絵のある豪華な部屋 |
これ以外にも、各部屋には、さまざまな襖絵や書画骨董がさりげなく置かれていて、まるで博物館のようです。建物自体も、一部は大正時代のものとかで、今の技術では造れないような細工が施されています。こんな素晴らしい空間に、今夜の泊り客はわたしたちだけ。何だかすごく贅沢な気分です。
本堂からの眺めが最高
信貴山では、一晩中灯篭が灯されます |
本堂は、玉蔵院から少し歩いたところにあり、京都の清水寺に似た舞台式の建物です。ここは視界が開けており、奈良の市街地の夜景が手に取るように見えます。こんな素敵な景色も、すべて独り占め。犬の散歩にいらしたご近所の方によれば、こちらは桜や紅葉も素晴らしいのに、意外と知られていない大穴場だとか。
奈良盆地の夜景が手に取るように見えます |
次のページはまだまだ続く尼僧修行ルポ。翌日は朝5時からのお勤めに参加します。