コスプレが修行の始まりだった
尼僧スタイルが完成しました。着物慣れした方々だが、さすがに暑さは隠しきれず |
そういえば、わたしが以前経験した別のお寺での尼僧修行は、真冬にもかかわらず夏用のぺらぺらの衣装で、ものすご~く寒かった。いずれにしても、尼僧体験は、衣装をつけるところからして修行だということでしょうか。
尼僧の衣装をお借りしない場合は、動きやすい服装を自分で準備すること。それと、あれば数珠を持参してください。また、尼僧の衣装をつける場合は、足袋や白い襦袢などを持参のこと。
ご住職のお話は
大学の授業みたい
弁舌さわやかなご住職の野澤さん |
真言宗独特の数珠の持ち方なども教わりました。日本の仏教は、宗派によって、基本的な考え方も細かい所作などもかなり違うので、他の寺で教わったこととは、ここでは使えません。いろいろな宿坊を巡っていると、宗派ごとの違いや日本の仏教の奥深さがわかって面白いものです。
尼僧体験は、主に、この豪華なお部屋で行われます。聖徳太子の絵の上にかかっているのは、伊藤博文の書(ホンモノ)とか |
阿息観は、真言宗式の坐禅
「あー」という声を出しながら息を吐き、瞑想状態に入ります |
なぜ「阿息観」と呼ばれるかというと、息を吐く時に、実際に「あー」という声を出すからです。息を吸う時も、「阿」という文字を心の中で念じます。そうすると、自分の呼吸に集中でき、うまい具合に瞑想状態に入って宇宙と一体化できるのです。わたしはけっこうこれが好きで、時々家でもやってみています。心に何かわだかまりがある時にすると、気持ちがすっきりするみたいです。
次のページはいよいよ最大の難関、「百八礼」です。まるで、ビリーのブートキャンプみたいなハードさですよ。