寺・神社/東京の寺・神社

浅草と三社祭(5月15?18日)の謎その1(3ページ目)

もうすぐ、東京最大のお祭の三社祭が始まります。ところで、その「三社」って何だか知ってますか? 知っているようで案外知らない浅草寺の創建と歴史について、簡単におさらいしておきましょう。

吉田 さらさ

吉田 さらさ

寺・神社 ガイド

お寺、神社、仏像、宿坊に関する単行本と雑誌記事をメインとして執筆と写真撮影をしています。「散歩の達人」、「一個人」、「文藝春秋」。「クレア」など、幅広い読者層の雑誌に執筆経験あり。朝日カルチャーセンター新宿校にて「吉田さらさのふわり寺町めぐり」など、各種講座も開催中。

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駒形堂からスタート

駒形堂
駒形橋のたもとにある、真新しい小さなお堂です。しかし、これは、もともとは安藤広重の浮世絵にも描かれた江戸の名所で、「馬頭観音」という観音様の変身バージョンが祀られています。(と言っても、普段はお堂の扉が閉じているので拝めません)

二人の漁民兄弟が観音様を引き上げたのは、このあたりでした。そのため、「このへんは、観音様が出現なさった神聖な場所なので、魚を捕るなどの殺生をしてはいけない」と書かれた碑もあります。


雷門は提灯に注目

大提灯は、底に注目
雷門のシンボルは、当然、風神雷神の像と提灯。風神雷神は、天候安定、五穀豊穣の守り神で、もともとは、京都、三十三間堂の風神、雷神像がモデルになっていると思われます。それを見た俵屋宗達が有名な「風神、雷神図」を描き、いわゆる「雷様」が、日本最初のキャラクターとなりました。

巨大提灯の底のところには、「松下電器」の文字があります。浅草寺は、多くの建物を戦災で失い、松下幸之助さんが、私財を投じて再建されました。格差社会と言われるようになった昨今、お金持ちは増えたんだろうけど、こういう形で社会や文化に貢献する人って、果たしているのかなぁ。


観音堂は中に入ってお参りを

観音堂(本堂)は、外からお参りする人が多いみたいですが、堂内に上がってお参りすることも可です。どうせ同じお賽銭を払うのでしたら、ぜひ一度、観音様にお目もじを。もっとも観音様は秘仏ですが、裏に回ると、別の観音像もあります。堂内の天井には、堂本印象、川端龍子、二大画伯による天井画もありますので、これまたお見逃しなく。

天井に川端龍子、堂本印象の絵があります


次のページでは、さらに深く浅草寺境内を歩いてご利益スポットを探します。
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