寺・神社/その他の関東の寺・神社

小江戸川越探検その2 ご利益散歩編(3ページ目)

前編の「お笑い羅漢編」に引き続き、川越探検を続けます。健康によい、あらゆる願いが叶う、目に効く、などのご利益スポットをめぐり、川越名物の駄菓子屋や古い建物なども探訪します。

吉田 さらさ

執筆者:吉田 さらさ

寺・神社ガイド


養寿院は河越氏のお寺

養寿院
養寿院の山門は、時代劇風の立派なもの
平安時代の中期ごろ、武蔵国(現在の埼玉県、東京都、神奈川県の一部を含む地域)では、河越氏という地方豪族が力を持っていました。中でも、源平時代に活躍した河越太郎重頼という武将が有名で、これが「川越」という地名の由来とも言われます。養寿寺は、その河越太郎さんの曾孫に当たる経重という人が13世紀に建立した由緒あるお寺です。

たくさんある川越のお寺の中でも、とりわけ佇まいが重厚で、時代劇に出てくるお屋敷のような土塀と山門が、一見の価値あり。境内の樹木もきれいに刈り込まれていて、特別に派手なものはなくとも、なかなか雰囲気がよいです。ぜひお立ち寄りください。


菓子屋横丁は養寿院の門前町

今では川越の観光名所としてお馴染みの「菓子屋横丁」も、もともとは、その養寿院の門前町として栄えた場所だったそうです。明治の後半からは、のれん分けによってお店が増え、関東大震災によって、東京で菓子を製造していた浅草、神田などが焼失してしまった影響もあって、菓子製造業者がここに集まるようになりました。

田中屋外観
菓子屋横丁には、昔の建物そのままの店が並んでいます


最盛期は昭和初期で、七十軒以上の店が軒を並べて、金太郎飴、千歳飴、かりんとうなどを製造していましたが、戦後、人々の嗜好の変化とともに衰退。しかし、今では、懐かしい雰囲気に引かれて人が再び集まるようになり、観光名所として存続している、というわけです。

田中屋は小さな博物館

田中屋内部
田中屋さんの内部には、コーナーごとに、面白い展示があります
現在は、10軒あまりの店が並んでおり、それぞれに、懐かしいお菓子を売っています。その中でも、特にお勧めしたいのが田中屋さん。ノスタルジックな駄菓子を買うだけでなく、中で座って、うどんや団子を食べることもできます。建物自体も、明治18年に建てられたものをそのまま使っており、ふるいブラウン管テレビなどを並べた、さざえさんの家のような雰囲気に感動します。

昔のお菓子を作る道具やおもちゃが展示されたコーナーもあって、昭和な気分にどっぷり漬かれる小さな博物館とも言えます。



田中屋団子
焼きたての団子も名物です
<DATA>
■菓子屋横丁
・所在地:埼玉県川越市元町2
・交通・アクセス:西武線本川越駅より徒歩20分
・地図:Yahoo!地図情報

次のページでは、面白い建物を見ながら、川越タウンをぶらぶら歩きます。
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