寺・神社/その他の関東の寺・神社

小江戸川越探検その1 お笑い羅漢編(3ページ目)

川越は東京からもっとも近い、歴史の街。蔵の町並みを散歩するのも楽しいです。お寺や神社も多く、その中心が喜多院です。この寺は、徳川家との関係も深く、お笑い系の羅漢像が大量にあることでも有名です。

吉田 さらさ

執筆者:吉田 さらさ

寺・神社ガイド


江戸城を見るなら、喜多院で

書院
江戸城から移築した書院。和な雰囲気が漂う素敵な空間です
川越は古来より火事の多い町でした。現在、蔵造りの建物が多く残っているのも、実は、火事による延焼を少しでも防ぐためです。江戸の影のご意見番、天海僧正のお寺である喜多院も、寛永15年(1638)1月の川越大火で、ほとんどのお堂が焼けてしまいました。

時の将軍、徳川家光は、天海僧正を実の父のように慕っていたこともあって、すぐさま復興にとりかかります。ただ建てなおすだけではなく、江戸城の紅葉山の別殿を移築して、客殿、書院等に当てました。大切な江戸城から建物をプレゼントするなんて、家光がどれほど天海僧正を大切に思っていたかがわかるエピソードではございませんか。

家光誕生の間と
春日の局化粧の間

庭園
庭園も江戸城をお手本にしました。さすが、お上品ですね
そういうわけで喜多院は、今は消えてしまった江戸城の遺功を見られる貴重な場所なのであります。撮影禁止のため、内部の写真は掲載できないのですが、江戸城の、徳川家光が誕生したと伝えられる部屋や、その家光さんの乳母で、大奥の主、春日の局の化粧の間もあります。他にも、葵のご紋入りのお道具類が数々あり、なかなか見ごたえがありますよ。

また、こちらは、庭園も大きな見どころです。赤い橋がかかる広い庭園もありますが、建物の間にある小さなスペースも、なかなか上品に整えられています。天気のよい日は、縁側に座ってぼんやり庭を眺めるのも、またオツなものです。


本堂の護摩もお勧め

本堂
本堂では、護摩が行われます
こちらは、現在は川越大師という別名も持つ密教寺院なので、護摩が行われます。成田山と同じような自動車の交通安全祈願もあります。護摩供養の際だけでなく、拝観料を払えば、本堂内部でお参りすることも可能です。

●護摩に関する詳しい説明は、●「江戸の人気観光地 成田山を楽しもう 後編」をごらんください。


その他の建物もなかなかよい

鐘楼
鐘楼は江戸建築。彫刻にご注目ください
寛永時代の川越大火後、その他の建物もどんどん建て直され、今に残っています。とりわけ、鐘楼門と多宝塔が、風格があって、なかなかよいですね。また、広い敷地内には、プチ東照宮もあります。東照宮は、徳川家康さんを神様としてお祀りした神社で、日光だけでなく、実は、各地に、プチな東照宮が存在するのです。


団子
特製の開運団子を売る店など、いくつか売店もあって、のんびり散歩できます
<DATA>
■川越大師喜多院
・所在地:・埼玉県川越市小仙波町1-20-1
・交通・アクセス:西武新宿線「本川越駅」から徒歩15分、または東武東上線「川越駅」から徒歩20分、またはJR川越線「川越駅」から徒歩20分
・地図:Yahoo!地図情報
・TEL: 049-222-0859
・拝観料 五百羅漢・客殿・本堂などセットで大人400円、子供200円
・ HP:川越大師喜多院

●川越の町には、喜多院以外にも、オモシロ寺や神社がいっぱい。
さらなる川越探検に関する情報は、小江戸川越探検その2 ご利益散歩編(9月15日アップ予定)もごらんください。


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