寺・神社/その他の関東の寺・神社

小江戸川越探検その1 お笑い羅漢編(2ページ目)

川越は東京からもっとも近い、歴史の街。蔵の町並みを散歩するのも楽しいです。お寺や神社も多く、その中心が喜多院です。この寺は、徳川家との関係も深く、お笑い系の羅漢像が大量にあることでも有名です。

吉田 さらさ

執筆者:吉田 さらさ

寺・神社ガイド


喜多院と言ったら五百羅漢

群像
あまりの多さにまず圧倒され、ひとつひとつの顔を見て、また驚愕!
喜多院は大きな寺で、見どころはあれこれあるのですが、寺マニア、仏像マニアには、売店脇から入る五百羅漢コーナーが一番人気。全部で538体もある石の羅漢さんは、どれもこれも、実にユニークなポーズと表情をしています。

笑う、泣く、鼻くそをほじる、マッサージをする、など、他ではちょっと見られない爆笑系の羅漢さんがいっぱい。これらは天明2年(1782)から文政8年(1825)の約50年間にわたり建立されたものです。 昔の人の技術の高さとイマジネーションの奥深さに驚かされます。
マッサージ
これが噂の「マッサージ羅漢」。何かすごく気持ちよさそうなんですけど



ところで羅漢さんって何なの?

相談
一番有名な「よからぬことを相談する2人」。ホント、悪そうな顔してますなぁ
羅漢とは、またの名を「阿羅漢」といい、悟りを得て人々の尊敬と供養を受ける資格を備えた人のこと。小乗仏教では修行者の到達しうる最高の位とされます。つまり羅漢さんは、仏様になる以前の、もっとも修行のよくできた人間ということです。

が、こちらの羅漢さんたちを見てみると、仏様とはかなり違って、実に人間的な、悪く言えば、俗っぽい表情をしたものが多くて、何だか笑えるのです。いくら修行して悟りに近づいても、所詮、人間はどこまでも人間で、世俗の欲やら怒りの感情からは自由になれないってことを、作った人たちは表現したかったのでしょうか。

お金
お金をくれ、と言っております。仏の世界も金次第?

東京とその近郊でも、羅漢像がたくさんあるお寺はいくつかあります。たとえば目黒の羅五百漢寺に行けば、かなり芸術的な羅漢像を見ることができます。まあ、目黒の羅漢さんたちは、川越の羅漢さんにくらべれば、かなり真剣に修行に励んでいらっしゃるらしく、皆、真面目なお顔なのですが、中には、ちょっと不思議なものもあるので、川越は遠すぎるとお思いの方は、まずこちらから。

目黒の五百羅漢寺のホームページはこちら。


とにかく、羅漢さんたちの写真を見てね


ここに行くと、どうしたって、写真を撮りまくるしかなくなります。それぞれに物語を秘めたようなオモシロ羅漢さんたちを、じっくりご鑑賞ください。

鼻かみ
 
鼻くそ
 

花粉症で鼻をかむ人、
思いっきり鼻くそをほじる人


胸
 
鼻くそ
 

胸にあるもうひとつの顔を見せる人、
仏像というより幽霊みたいな人
仏の世界は奥深い


胸
 
鼻くそ
 

悩む人、
薄笑いを浮かべる人
人は何を考えているかわからない?


次のページでは、喜多院が実は江戸城であるというお話をします。
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