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お葬式、故人らしさが出る生花祭壇

お葬式の花は菊が定番でしたが、最近は季節の花や草木で飾った祭壇が人気急上昇中です。例えば春なら桜、夏はヒマワリなど。生花祭壇はアレンジが自由なので故人の趣味を表現したり、山や海を表す祭壇もできます

吉川 美津子

執筆者:吉川 美津子

葬儀・葬式・お墓ガイド

シンプルな生花祭壇
故人が好きだったお花で飾る生花祭壇
お葬式の祭壇というと、多くの人は木でできた段飾りの祭壇を思い浮かべることでしょう。このような祭壇を一般的には白木祭壇と言い、伝統的な祭壇というイメージが定着していますが、実は昔から使用されていたものではなく、昭和に入ってから急速に普及したものなのです。白木祭壇のまわりには、白い菊の花が飾られ、供花の場合は名前を書いた札が立てられています。実は今、「白木祭壇と菊」この定番の組み合わせが大きく変わろうとしています。ピンク、青、紫、黄色……色とりどりの洋花をたくさん使った生花祭壇が注目されているのです。

宗旨・宗派に沿った仏具を用意すれば、お花の祭壇もOK!

よく著名人の葬儀の様子が放送されていますが、祭壇に目を向けると7~8年ほど前から急速に生花祭壇の割合が増えてきているようです。昨年亡くなった歌手の葬儀の際は「○○さんが好きだったカサブランカの花が祭壇のあちらこちらに飾られています」という、レポーターの言葉が印象的でした。このように故人が好きだった、故人をイメージさせるような花を飾ることができるのも生花祭壇の魅力です。

なかには「ウチは仏教だから無理なんじゃないかな。」と思っている人も多いはず。そうですね。たしかにお花の祭壇はキリスト教というイメージがありますが、仏教の葬儀でも宗旨宗派に沿った仏具を用意すれば、ほとんどの場合大丈夫です(日蓮正宗、神道などでは制約がある場合もありますので事前に確認をしてください)。

ひとつ気になるのは、祭壇費用が少し高めになってしまうこと。お花は生モノですから、何度も使いまわしができる白木祭壇に比べると、1割~3割ほど割高になってしまう傾向があります。。葬儀社や生花業者によっては、すべてを生花にするのではなく、布や箱や装飾品などを使って少しでも安くできるように工夫しているところもありますので相談してみるといいでしょう。

どのような生花祭壇にしたいか、葬儀社に要望を伝えるポイント

さて、一言で生花祭壇と言っても、いろいろなタイプがあります。実は、ほとんどの葬儀社は、お客様から「生花祭壇にしたい」という要望を受けたらそれを生花業者に伝えるだけで、アレンジは生花業者にお任せしてしまいます。葬儀社側がお花に関しての知識がないために、使用する花材や祭壇の形やアレンジ方法など詳細の打ち合わせをすることができないことも多いのです。「生花祭壇を希望したのにイメージが違った」と後悔しないように、葬儀社に祭壇例の写真や絵などを見せてもらったり、具体的に使用したい花材やイメージを伝えることが大切です。

どんなイメージの祭壇にしたいですか?
例)故人が好きだった山登りをイメージしたい、ゴルフのグリーンをイメージしたい、具体的なイメージはないが明るい雰囲気にしたい、故人は几帳面な人だったのでビシッと引き締まった祭壇にしたい、等。

希望するお花はありますか?
例)バラの花を一面に飾りたい。野の花のような小さい花を飾りたい、季節感のある花を飾りたい(桜、ヒマワリなど)等。

どんな色の祭壇にしたいですか?
例)ピンク調、グリーン調、紫調


ちなみに私が思い描く自分の葬儀の祭壇は「東南アジアをイメージするような南国の花々が飾られた祭壇」。少し費用がかかってしまいそうです。ビューティー花壇ユー花園花幹など、葬儀の祭壇を手がけている生花業者のサイトを参考してみるのもいいでしょう。もちろん、要望を出してもすべてが実現可能というわけではありません。予算によって無理な場合もありますし、季節によって希望する花材が手に入らなかったりすることもあります。


次ページでは、生花祭壇費用を軽減する方法をご紹介します。
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