友達以上恋人未満の「ギック」とは?

地元の若いタイ人が集まるクラブは、ギックを探す場所にもなっている
4~5年前から、男女関係を表す新しい言葉「ギック」という言葉がタイに登場した。日本語に直訳すると「友達以上恋人未満」。建前上、恋人は1人だけど複数のイイ感じの異性が欲しい人には何とも都合のイイ関係を表す言葉で、すっかり若者たちにはギック文化が浸透してしまったようだ。そんな新しい恋愛定義に保守的な大人たちは眉をひそめている。今回は、ギックという言葉の定義から、タイの恋愛事情の今を垣間見てみよう。

この言葉がはやり始めた頃、筆者や筆者の日本の友人たちもギックとは浮気相手の意味として使われ、性的関係があるものだと思っていた。しかし、タイの場合は性的関係がある場合も、そのような関係のない友達以上恋人未満でも同じギックという言葉を使うというから驚きだ。

何人かのタイ人から説明してもらったギックの定義を筆者なりにまとめると「恋人以外でいつでも連絡でき、デートもできる異性」ということである。しかし、ギックならたとえデートをする間柄であっても、相手に恋人がいる以上嫉妬も関心もNG、本命に昇格できる可能性も期待しないこと、というのが暗黙の了解らしい。要するに、本当の恋人同士ならお互い束縛や嫉妬でわずらわしいことが多いので、新鮮でちょっとスリルを楽しめる都合の良い相手ということなのだ。

ギックに関して外国人が抱く素朴な疑問

タイ人に何度かギックの意味を説明してもらってもその関係性があいまいなので、十分理解できていない。筆者がギック関係が盛んな20代ではないからかもしれないが、いくつか疑問を抱いてしまうのだ。

1つめは、たとえお互い干渉し合わないというのが前提であっても、人間なので一緒にいれば情というのものがわいてくるもの。日本よりもはるかに男女間の嫉妬による事件が多いタイで、ギックであってもどちらかが好きになってしまい、本命に嫉妬して事件を起こすというのをあまり耳にしないのは何故かということ。やはり始めからお互い割り切っているのだろうか。筆者としては、大小問わずトラブルを起こす可能性は十分に秘めていると思っている。日本人の友人が「タイでギックが欲しい」と言ったら、筆者は「やめておいたほうがいい」と助言するだろう。

2つめは、タイ人同士でギックの話をしているとき、聞いている側はそのギックと性的関係があるのか、ただの友達以上恋人未満の関係なのか、区別がついているのかということ。実際に聞いてみると本当の意味での友達以上恋人未満は4割程度という印象を受けた。タイ人同士ならそんなこと聞かなくとも感覚でわかるのかもしれない。この言葉自体、性的関係がない場合も含まれるというのは、タイ人の元々持っている保守的な性に対する価値観が現れているような気もするが……。本当のところは不明である。

タイでも肉食系女子が増加中?

結婚するまで男女の関係はご法度というタイ人女性も多いと言われているが、それは建前であって、すでに崩れつつある考えだという話も聞く。今でも、タイには男女関係に関しては保守的で真面目な女性が多いのも事実。しかし、これだけギックが浸透しているということは、恋愛において「女性=受け身」という構図が崩れているように思える。

一般的に、タイ社会でもタイ人男性は口説き上手で気が多い「肉食系」男子といわれているが、日本同様タイにも「肉食系」女子が増えているのかもしれない。もともと、会社やビジネスの社会では女性管理職も多く、決して女性が受け身ではないタイ。恋愛においても女性が強くなってくると、もしかしてタイにも“草食系”男子が増えるのかもしれない……とも思うが、やはり気の多いタイ人男性、それはないだろう。

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