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焼酎と日本酒の十字路~福岡酒事情~(2ページ目)

ここ福岡は九州の最北端、本州とはすぐの場所。地理的な関係もあり、九州の酒・焼酎と日本酒との十字路でもあります。そんな福岡の今の酒事情を今回はレポート。

執筆者:松尾 圭




福岡の酒の銘柄、何がおススメ 焼酎編

お気に入りの器で好きな銘柄を楽しむのは、また格別。
焼酎に日本酒、福博で呑まれている銘柄は何? ということで、福岡産の焼酎・日本酒をご紹介してみます。まずは焼酎。焼酎と云えば芋!! と思われる方が多いと思いますが、福岡で造られる焼酎の多くは麦。そして福岡産で特徴的なのが酒粕焼酎。

日本酒が多く造られてきた福岡。日本酒を造り、その酒粕で造られた酒粕焼酎は独特の強い香味を持ち、若い人にはあまり受け入れられず、造っている蔵もごくわずかでした。でも今の酒粕焼酎の主流は、他の焼酎と同様にもろみの原料として酒粕を使い、吟醸酒のような清々しい香りがするもの。そして全国的にも有名になった胡麻焼酎も、ここ福岡産。

福岡市内でも焼酎の蔵元があるのを皆さんはご存知でしょうか? 週末には若者で賑わう街・中央区舞鶴に本社を置く花関酒造。花関酒造の工場は太宰府にあるのですが、まさか焼酎の蔵元本社が福岡市内にあることをご存知の方は意外と少ない(代表銘柄は、花の関麦)。これを機会に福岡の焼酎を楽しんでみては。

次に酒粕焼酎ですが、ガイドがおススメするのは糟屋郡宇美町にある小林酒造の、「酒粕焼酎萬代」。口当たりはちょっとハードタイプですが、口にするたび複雑な味わいは、一度体感すると病みつきなりそうな味。食中酒にピッタリな焼酎です。

そして胡麻焼酎と云えばこれ! 久留米市田主丸町にある紅乙女酒造の「紅乙女」。これは何もいう必要がないほど多くのファンがいる銘柄。

今回ご紹介した銘柄以外にも魅惑な銘柄は数知れず。是非色々と試してみて下さい。


福岡の酒の銘柄、何がおススメ 日本酒編

いそのさわ・うきは市の工場に書かれた蔵のマークが目印。
いそのさわの蔵の中。蔵人の熱い想いが注がれた一滴は最高。

今、福岡県産の日本酒で熱いのは、本社が福岡市博多区に、工場はうきは市にある、いそのさわの「駿」1.8L \1,943。駿は、有名な某料理雑誌の日本酒特集でも取り上げられた逸品。ほの甘く、上品な香りで料理の味を邪魔せず、その味を引き立てる謙虚な味に惚れるはず。

次にご紹介するのは久留米市三潴町の「旭菊」1.8L \2,700。この酒は燗にすると、かどが取れて飲み口は軽やかでも濃醇で力強い米の旨味を堪能できる風味になる純米酒。

そして同じく久留米市三潴町にある杜の蔵の「独楽蔵」玄(げん) 円熟純米吟醸1.8L \2,720。味に落ち着きがあり、ゆっくりと長い時間でも呑める銘柄。膨らみのある味で、様々な料理にあう食中酒。

最後にご紹介するのは前原市にある田中酒造の「跳木」1.8L \8,400。この跳木は、日本で唯一のハネ木搾りから造り出される酒。低温でゆっくり大切に育て上げた、淡麗で滑らかな口あたりの純米大吟醸酒は、きっとあなたの味覚に衝撃を与える味わいです。

今回ご紹介した銘柄以外にも福岡の日本酒は元気です(庭の鶯・合名会社山口酒造場、繁桝・株式会社高橋商店、喜多屋・株式会社喜多屋など)。これを機会に、是非福岡の日本酒をご堪能あれ!!



◆花関酒造株式会社
・所在地:福岡市中央区舞鶴1-3-43
・電話092-741-0215
・URL:花関酒造


◆株式会社小林酒造本店
・所在地:福岡県糟屋郡宇美町宇美2-11-1
・電話:092-932-0001
・URL:小林酒造


◆株式会社紅乙女酒造
・所在地:福岡県久留米市田主丸町田主丸732
・電話:0943-72-3939
・URL:紅乙女酒造

◆株式会社いそのさわ
・所在地:福岡市博多区諸岡3-1-3
・電話:092-581-4137
・URL:いそのさわ

◆旭菊酒造株式会社
福岡県久留米市三潴町壱町原403
0942-64-2003
・URL:旭菊酒造

◆株式会社杜の蔵
・所在地:福岡県久留米市三潴町玉満2773
・電話:0942-64-3001
・URL:杜の蔵

◆有限会社白糸酒造
・所在地:福岡県前原市大字本1986
・電話:092-322-2901
・URL:白糸酒造
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