日本には四季があり、日本の名湯には四季折々の良さがあります。そうした季節を感じ取るのも、温泉旅行の大きな楽しみの一つ。温湯の温泉は暑い時期には適温に、寒い時期には超温湯となり、訪づれる度に湯の印象が異なり、季節感を強く意識出来るのです。
今回は、季節毎の温湯の楽しみ方を紹介します!
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- 横向温泉中の湯旅館(公式ホームページ無し)
- 住所 福島県耶麻郡猪苗代町大字若宮字中ノ湯甲2975
- 電話 0242-64-3341
- 日帰り入浴 8:00~18:00 300円
- 東北道浦和ICから車で約3時間30分
- Yahoo!地図
横向温泉中の湯旅館で温湯の醍醐味を知る!
横向温泉中の湯旅館の女湯は窓側で明るい雰囲気。混浴が清掃時間だった為、宿の方の配慮で浸からせて頂けた。 |
本来こうしたマニアックな温泉は、最後に紹介するべきですが、話の流れの順序から最初に紹介する必要がありました。中の湯旅館は温湯と季節の関係性を、ガイドが強く意識する契機になった温泉だからです。
昔、初めて中の湯旅館に行ったのは、晩秋の寒い時期。何の予備知識も無く、冷え切った体を温めようと入ると、全然温まらない程温くて驚きました。狭い湯船が大変に混雑していた影響もあり、「薄くて温い湯」という悪い印象だけが残ってしまいました。
数年前、近くでハイキングをした後、暑い日だったので、温い湯に浸かってのんびりしようと思い、再度行きました。すると驚いたことに、掃除の直後であった影響もあるのか、普通の温度になっていました。温い湯に浸かってのんびりするという、当初の目論見には適さないと感じる位でした。
それ以上に驚いたのが、お湯の良さ。フレッシュな金気臭とアブラ臭を発する湯は、他に変え難い個性的な良さがあり、大満足してしまったのです。この時は混雑していなかったので、湯の良さを十分に堪能出来た影響もあると思いますが、昔の評価とのあまりの違いに、昔は何処に眼を付けていたのだろうと、自己嫌悪を感じる程でした。
横向温泉中の湯旅館混浴の湯船は二つに仕切られ、それぞれに湯口がある。両方とも鉄分が豊富な湯だが、湯温や湯の香りの強さも異なる。二つの源泉の湯を比較して堪能したい。 |
梅雨明けして本格的な夏を迎える前の今の時期に、温湯の名湯を紹介し、お勧めする意図はここにあります。まずは、熱くも寒くもない時期に、温湯の本当の良さを知って頂きたいと思います。そして、それを知った後で、今度は敢えて寒い時期にも行って頂きたいのです。
いきなり寒い時期に行くと、昔の私のように「薄くて温い湯」という悪い印象だけが残ってしまう場合もあるかもしれません。しかし、一度良さを知ってから行けば、温い中にも良さを見つけ出すことが出来るし、温いことでより長時間の堪能が可能になります。また、普通の時期にどの位の温度か知っておけば、どの位の寒さで、どの位温くなるか考え、季節を見計らって訪問することも出来ます。
このように温湯の名湯は、季節を変えて二倍以上に楽しめるのです!
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