鉄輪温泉の名物、地獄蒸し釜での調理法は次ページで紹介! |
双葉荘の温泉浴場。病気療養の場としての、湯治場風情が素晴らしい。「本当の癒し」を求める健康な人にも、この名湯と風情は掛け替えの無い存在。 |
温泉とは本来、癒しの場です。私達が温泉に行く時、何らかの癒しに対する期待感があると思います。
ここで言う「癒し」とは、高級旅館で豪華な料理を食べることや、エステを受けることではありません。温泉に備わる効能を享受して、より健康になることであり、保養とか、療養の意味です。こうした目的には、湯治宿こそが最適であり、それこそが、健康(半健康?)な私達が湯治宿に行く理由です。
双葉荘の浴場には、お薬師様が祭られています。日本中に「薬師の湯」という名前の温泉は無数にあると思いますが、入浴中に拝める場所に祭られている所は、ほとんど無いと思います。
病気回復を祈って入浴されて来た、シリアスな伝統をひしひしと感じます。横には千羽鶴も奉納され、今なお、その伝統が続いていることが分かります。こうした長年の伝統に裏打ちされた湯が、ストレスまみれの現代人の癒しにも最適なことは、疑う余地がありません。
昨年、左上のブロック塀や、湯船の縁などをリニューアル。自然光が採光された、素晴らしい風情はそのままで一安心。 |
双葉荘の浴場は周囲に石垣が配置され、荘厳な重厚感に満ちています。そこに生い茂った観葉植物と、やわらかな自然光の採光により、実に明く暖かな雰囲気となっており、初めて見た時、ガイドはあまりの素晴らしさに呆然としてしまいました。
これは最早、とても計算して出来上がる雰囲気ではなく、皆に大切にされる中で、歴史とともに自然と形成されたことで、その雰囲気を増していったのであろうと思われました。本物だけが持つ、素晴らしい雰囲気です。
お湯は鉄輪温泉らしい、噴気臭を伴う食塩泉。その名湯を堪能する浴室として、これ以上のものは考えられません。理想の湯治場の内湯が、まさに形になっている。ガイドはいつもそう思います。
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