瞬間の出来事 A Matter of Timing
地球上でもっともドラマティックな瞬間を4つ選出。いずれもただでさえすばらしい景色が、ある瞬間に大自然の演出によって、奇跡を見せる。時期を選んで行かなければならず、いつも見えるとは限らない景観であるだけに、出会えたときはよりいっそうの感動を生むことだろう。そういう意味では、全7分野の中でももっともドラマティックな分野だろう。オーロラ |
北極や南極の周辺、緯度にして65~80度付近のオーロラ・ベルトで見られる大気の発光現象がオーロラだ。放射状、カーテン状などその形は様々で、色も白、青、緑、赤と多彩。あまりの美しさから世界各地で様々な神話を生み出した。太陽活動の影響を受け、11年周期で増減すると言われている。
ヌーの群れ |
マラ川を前に地平線の彼方まで連なるヌーの群れ。数百万にも達する草食動物たちの群れは、一頭の勇気あるヌーのダイブを合図にいっせいに川渡りを開始する。川にはワニ、空にはハゲワシ、対岸にはライオンやチーター、ハイエナが待ち構え、壮大なドラマが繰り広げられる。世界遺産。
[世界遺産名:セレンゲティ国立公園、1981、自然遺産(vii)(x)]
○野生の王国セレンゲティで生命に出会う
悪魔の喉笛 ©牧哲雄 |
世界三大瀑布としてヴィクトリアの滝、ナイアガラの滝と並び称されるが、ナイアガラの滝と比べて水量は20倍以上にもなり、比較にならない規模を誇る。そのハイライトは、満月の日、イグアス最大の滝である悪魔の喉笛(のどぶえ)に架かる虹。この虹を見ると幸せになれるという伝説がある。世界遺産。
[世界遺産名:イグアス国立公園、1984(アルゼンチン側)、1986(ブラジル側)、文化遺産(vii)(x)]
○世界最大の滝 イグアス国立公園
マチュピチュ |
標高2,000mを超える断崖絶壁の頂に造られた空中都市マチュピチュ。その景色が美しいのはもちろんだが、早朝の景色はあまりに衝撃的だ。夜、マチュピチュはアンデスを覆う深い霧に包まれる。この霧が山頂に水をもたらし、独特の生態系を生み出すのだが、霧は日の出とともに一気に消え失せる。世界遺産。
[世界遺産名:マチュピチュの歴史保護区、1983、複合遺産(ii)(iii)(vii)(ix)]
○アンデスに咲く天空の都 マチュピチュ
残りの4分野16件については下記リンクの後編で紹介する。
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