ロシア、カムチャツカ半島で噴煙をあげる火山。©TBS「世界遺産」 ※写真はクリックで拡大 |
高城さんは「世界遺産」放映開始の1996年の第8回放送からディレクターとして参加し、以後12年にわたって「世界遺産」に携わり続けています。2007年11月4日、11日に放映された秋のスペシャル<世界遺産が語る地球46億年>のディレクターでもありますので、今回はスペシャル番組を通して世界遺産の魅力について語っていただきました。
<世界遺産が語る地球46億年>の見所と世界遺産の魅力
イタリア、シチリア島の北方の海上に浮かぶストロンボリ火山。撮影クルーは避難命令が出るほどの爆発的な噴火に出会った。©TBS「世界遺産」 ※写真はクリックで拡大 |
まず「世界遺産」スペシャルのコンセプトは何でしょう?
高城ディレクター:
毎週放映している「世界遺産」では様々なサイトの魅力を一つひとつ紹介しています。でも、実は世界遺産はそれぞれ独立しているものではなくて、相互に密接に関係を持っています。スペシャルでは毎週点で紹介してきた世界遺産を線でつなぐことで、それまで見えなかったより広い世界を表現したいと思っています。
ガイド:
では、11月4日と11日に放映される<世界遺産が語る地球46億年>のテーマは?
高城ディレクター:
今回はまず、これまでのスペシャルではあまり扱ってこなかった自然遺産にテーマを絞ろうと考えました。自然遺産はこの地球の過去・現在・未来の様々な姿を見せてくれるのですが、これをつなぐことで地球46億年の大きなカレンダーを振り返ってみたいと思いました。そして、地球の過去と未来をつなぐテーマが「火山と氷河」でした。
アメリカ、イエローストーン国立公園の温泉プール。池の淵にはバクテリアが育ち、色鮮やかなバクテリアマットが形成されている。©TBS「世界遺産」 ※写真はクリックで拡大 |
火山と氷河は何を物語るのでしょう?
高城ディレクター:
地球はもともとマグマの塊で、たとえば山や岩も火山活動が生み出したものです。そういう意味で火山活動が地球をひとつの形に造り上げてきたと言えるでしょう。一方で氷河は前進や後退を繰り返し、山を削り谷を穿ちながら地球を美しい景観に変えていきました。同時に、現在多くの氷河が溶け出して問題になっているように、地球の未来を映す鏡としてもとらえることができます。ここから生まれたのが今回のキャッチ・コピー、「火山が地球をつくり 氷河が風景を生む 火山を知る 地球の過去を知る 氷河を知る 人類の未来を見つめる」です。
<世界遺産が語る地球46億年>に登場する世界遺産と見所については次のページへ。
次のページへ> |