8月11日に日本公開が決定した『オーシャンズ13』。『オーシャンズ11』(01)、『オーシャンズ12』(04)を経て、ダニー・オーシャンのもとに再結集したプロフェッショナ汲フ強盗たち。スリリングな騙し合いをスタイリッシュに描きながらも、シリーズ全体の真のみどころは、皮肉のきいたユーモア満載のセリフの数々にあります。数億円の強奪劇を繰り広げようとする男たちとは思えないほど、子どものようにいたずらなジョークが飛び交う3作品から、とびきり粋なセリフを抜粋してみました。
強気なスリの名人
ラスティー・ライアンの場合
Ocean's Eleven (01) 『オーシャンズ11』。 |
I'm running away with your wife.
君の奥さんを連れ去ってやろうか
もちろん、ラスティーのいたずらな答えはバーテンダーの耳に届きません。満面の笑みを見て、たぶん勝っているんだなと憶測したバーテンダーは、
Great!
そりゃいいね!
と親しげな笑顔で返すのでした。
意外に繊細?
ダニー・オーシャンの場合
Ocean's Twelve (04) 『オーシャンズ12』。 |
Danny: How old do you think I am?
ダニー:俺、いくつに見える?
Virgil: 48?
バージル:48歳?
Danny: You think I look 48?
ダニー:(険しい顔で)48歳だと?
Virgil: 52?
バージル:じゃあ……52歳?
Danny: Do I look 50?
ダニー:(さらにショックを受けて)俺が50代に見えるか?
Basher: Well, you do… from the neck up.
バッシャー:さあ……首から上はそう見えるけど
ダニーを演じるジョージ・クルーニーは、『12』当時、43歳。確かにセクシーですが、ロマンスグレーのせいで年齢より老けて見えるタイプですよね。実際に「老け顔」のクルーニーが、普段もこういう会話を繰り返しているのかもと思うと、より微笑ましいシーンに見えてきます。
自分ファン
テリー・ベネディクトの場合
『11』で全財産と美しい彼女(ジュリア・ロバーツ)をダニーに奪われ、『12』で復讐の鬼と化したカジノのオーナー、テリー・ベネディクト(アンディー・ガルシア)。敵役ながら、彼にもどこか憎みきれないお茶目な一面がありました。『13』では一転してオーシャンの一味となるテリーは、ダニーとのフランクな会話シーンで、悪びれなくこんな強気なセリフを放ってくれました。Danny: You ready?
ダニー:用意はいいか?
Terry: I was born to be ready.
テリー:俺はいつだって準備できているのさ
聞いている方が恥ずかしくなってしまうほどキザなセリフまわしに、ダニーは「やれやれ」といった風に目を回してみせます。でも、男の人って勘違いするくらいに自信をみなぎらせているほうが魅力的なのは否めないかも。オーシャン率いる13人の男たちは、そう思わせるほどに、やんちゃでわんぱくなのでした。