ひたち海浜公園にピンクと真っ赤な絨毯が出現……!
秋を感じる風景の代表と言えば、コスモスが咲く花畑と紅葉でしょうか。国内にたくさんあるコスモスの花畑を楽しめる場所の一つ、国営ひたち海浜公園では広大な敷地の中で色とりどりのコスモスが咲き誇る風景を楽しめます。またコキア(ほうき草)という草が作り出す情熱的な赤の風景も楽しむことが可能です。
今回は国営ひたち海浜公園のコスモスとコキアが作り出す秋の美しい風景をご紹介しましょう。
300万本以上のコスモスが織りなす美しい花畑を鑑賞
国営ひたち海浜公園(Googleマップ)は、茨城県中部のひたちなか市にある公園です。元は旧日本陸軍の水戸飛行場跡でしたが、第二次世界大戦後に接収していたアメリカ軍から返還を受け、1991年(平成3年)に国営の公園としてオープンしました。 ひたち海浜公園では、215ヘクタールにも渡る広大な敷地の中にたくさんの種類の花が植えられており、季節に応じていろいろな花を楽しむことができます。「名所・旧跡」でも春に咲くネモフィラの花が丘一面を真っ青に染める模様をご紹介済みです。秋のひたち海浜公園で楽しめる花の一つがコスモス。園内に咲くコスモスの総本数は、大草原フラワーガーデンで30万本、みはらしの丘で283万本。合計313万本にも及ぶとのこと。
コスモスと聞くとさだまさしさんの作詞・作曲で山口百恵さんが歌って大ヒットした『秋桜』の歌詞にもあるように薄紅色の花を連想する方が多いと思いますが、ひたち海浜公園で見かけるコスモスは実に多種多彩です。 薄紅色の花をつけるコスモスだけではなく、他にオレンジ色や黄色の花を咲かせるキバナコスモスや濃い茶色の花を咲かせるチョコレートコスモスなど、全部で30種類もの品種がそろっているとのこと。 品種ごとに固まって植えられている場所も多いので、公園内のいろいろな場所でコスモスが広がる様々な風景を楽しむことができるようになっています。
大草原フラワーガーデンでは、中央ゲート付近にある大観覧車がアクセントになりますので、好みのアングルを探しながらゆっくりと歩いてみてください。
真っ赤に色づくコキアが丘を赤く染め抜く!
秋のひたち海浜公園でコスモスと共に楽しめるのが、コキアという草。中国原産の草で、枝がほうきの先のように細くちぢれていることから「ほうき草」という日本名がつけられています。 このコキアという草には、大きな特徴があります。ほうきのような緑色の枝が秋になると鮮やかな赤色に色づきます。 ひたち海浜公園では、このコキアの特性に注目し、夏になるとみはらしの丘に3万3000本のコキアを植栽。夏の日差しを受けてすくすく育ったコキアは、みはらしの丘を緑一色に埋め尽くします。 季節が進んで、例年毎年9月下旬から10月中旬になるとコキアが真っ赤に色づき、丘全体を赤く染め抜きます。 春はネモフィラの花で青く染まるみはらしの丘が、秋にはコキアで真っ赤に染まるさまは、まさにひたち海浜公園ならではの素晴らしい風景ですね。
コキアは、みはらしの丘の全面に植栽されているため、丘の下や中腹、頂上と様々な角度からコキアのある風景を眺めることが可能です。
空や雲の雰囲気など天候の違いで見え方が変わりますし、太陽の傾きでも見え方が変わります。夕方になるとみはらしの丘の頂上からの眺めは逆光気味になり、丘から見上げると順光でコキアが輝くように見えることがあります。
当日の天候次第になりますが、みはらしの丘をのんびり歩いてみて、お気に入りの風景を見つけてみてください。
みはらしの丘でコスモスとコキアの風景を満喫
みはらしの丘では、花の咲き具合にもよりますが、真っ赤なコキアと色とりどりのコスモスが咲く風景を同時に見ることができます。
コスモスが主に植えられているのは、みはらしの丘の麓と、丘の上にあるみはらしの鐘の近く。麓からはコスモス越しにコキアが染め上げた真っ赤な丘を望めます。
丘の上にあるみはらしの鐘の近くでは、コキアとコスモスと港を見ることができます。
ひたち海浜公園では、コキアが赤く色づくタイミングに合わせて「コキアカーニバル」というイベントを開催しています。ぜひこの機会にコキアの紅葉の素晴らしさを実感してみてください。
コスモスとコキアが彩る国営ひたち海浜公園の秋をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。首都圏各地から気軽にアクセスすることができる国営ひたち海浜公園で、コスモスとコキアが彩る秋の風景を楽しんでみてください。
国営ひたち海浜公園へのアクセス
地図:Googleマップ
アクセス:
<鉄道>
JR東日本 常磐線 勝田駅下車。茨城交通バス 海浜公園行きに乗車し、海浜公園西口または海浜公園南口下車。
または勝田駅よりひたちなか海浜鉄道 湊線に乗車して終点 阿字ヶ浦駅で下車。コキアカーニバル開催中の土日祝日だけ運行するコキアシャトルバス(無料バス)で行くこともできます。
《便利なきっぷ》
・茨城交通の「勝田駅~海浜公園1日フリーきっぷ」は、勝田駅から海浜公園までの路線バスをフリー乗車できるチケット。
ひたち海浜公園の入場券付きチケットもあり、このチケットを使うと公園で入場券購入の列に並ぶことなくすぐに入場でき、バス往復と入場券を個別に支払うよりも安くなります。
・ひたちなか海浜鉄道の「海浜公園入園券付湊線1日フリー切符」は、勝田駅から阿字ヶ浦駅のフリー乗車とひたち海浜公園の入場券がセットされたチケット。こちらも鉄道往復と入場券を個別に支払うよりも安くなります。
<車>
常磐道 友部ジャンクションから北関東道を大洗方面へ。そのまま東水戸道路、常陸那珂有料道路を走って、ひたち海浜公園インターチェンジを出ます。
公園に隣接して西駐車場、南駐車場、海浜口駐車場があり、混雑が見込まれる時は公園周辺に複数の臨時駐車場が設けられます(いずれも有料)。
コキアの紅葉が見頃の時の土曜・休日は早朝から混雑します。混雑がひどい時は、駐車場待ちの車の列がひたち海浜公園インターチェンジから東水戸道路まであふれることがあります。
その場合は1つ先の常陸那珂港インターチェンジから回り込んで臨時駐車場を目指すことで多少早く車を止めることができます。
国営ひたち海浜公園のWebサイトでは、駐車場の空き状況や行き・帰りを含めた混雑時の迂回ルートを公開していますので、最新情報を確認する際に活用して下さい。
- 国営ひたち海浜公園
- ひたち海浜公園へ行こう!(茨城交通バス)
- ひたちなか海浜鉄道
◇「秋の名所」に、「名所・旧跡」ガイドで秋に楽しめる名所・旧跡を紹介した記事の一覧をまとめてあります。
◇「関東の名所」に、「名所・旧跡」ガイドで関東地方の名所・旧跡を紹介した記事の一覧をまとめてあります。