由布島:水牛に揺られて海を渡ります
由布島(Yahoo! 地図情報)は、西表島の沖合に浮かぶ小さな島。マングローブやヤシ、ハイビスカスなど亜熱帯の植物が自然のまま生息する植物楽園となっています。
昔は水田を耕して人が住んでいたとのことですが、1969年に襲来した台風の被害が大きく、1971年にはほとんどの方が西表島に移住してしまいました。しかし、島に残った方の熱い思いで植物楽園として生まれ変わり、今に至っています。 由布島と西表島の間は遠浅の浅瀬で、満潮でも1メートルほどの深さにしかなりません。そこで島へのアクセスとして、水田を耕す時に活躍していた水牛たちがクローズアップされ、水牛が引く車に乗って島へ渡るという、全国でもここでしか見られない風景が誕生しました。
水牛車の乗り心地は、遊園地や観光地で馬車に乗るのとあまり変わらないのですが、歩みはゆっくりとしていて揺れも少なく、ゆったりとした気分を味わうことができます。
水牛車で海を渡る間、手綱を引く方がいろいろとお話を聞かせてくれます。時には三線(さんしん)を弾いて沖縄民謡や島唄などを聞かせてくれることも。当の水牛は……というと、とても気分屋なので途中で立ち止まったりすることもありますが、力強く由布島までの往復を歩いてくれます。
亜熱帯の植物や動物を見て楽しめる
島の東側にある海岸に出れば、テレビドラマ『ちゅらさん』の舞台にもなった小浜島(こはまじま)と、美しい海を望めます。
散策終了後は、また水牛車に揺られて対岸の西表島へ戻ります。ゆったりとした島時間の旅が楽しめますね。
西表島と由布島へのアクセス
西表島へのアクセスですが、石垣島にある南ぬ島(ぱいぬしま)石垣空港まで飛行機で来て、石垣港離島ターミナルへバスで移動。離島ターミナルから西表島の大原港、上原港まで高速船に乗ります。石垣島と西表島の間は、1時間程度の乗船なのですが、気象条件と航路状況によっては船がかなり揺れます。乗り物酔いする人はもちろんですが、乗り物に強い人も念のため酔い止めを用意しておくことをお薦めします。
浦内川のツアーに行く場合は上原港が近く、由布島へ行く場合は大原港が近いのですが、西表島の島内を走る路線バスは運行本数が少ないので、個人旅行の場合は事前にレンタカーを手配するか、船会社や旅行代理店が提供する石垣島からの日帰り観光プランを活用するのがベターです。
ジャングルの中にある秘境の滝の探検ができる西表島と、水牛に引かれて海を渡る体験ができる由布島。今までにない印象強い思い出が残せる旅に出かけてみてはいかがでしょうか?
【関連サイト】
- All About 沖縄
- 西表島西部(ぱいぬ島ストーリー:竹富島観光協会)
- 浦内川観光
- 由布島
- 南ぬ島 石垣空港
◇「沖縄の名所」に、「名所・旧跡」ガイドで沖縄の名所・旧跡を紹介した記事の一覧をまとめてあります